正月の酒・八海山 雪室瓶貯蔵

Hakkaiy1前回取り上げた「緑川」と一緒に購入した「八海山 雪室瓶貯蔵」を飲んでみました。「八海山」は新潟のお酒として良く知られていてスーパーの棚に並んでいるのを見かけます。
でも実は私が「八海山」を飲むのは初めてなのです。
そこで先ずはどんな酒造なのかちょっと調べてみました。
【八海醸造(株)】は大正11年(1922年)創業と言いますから歴史は100年弱、他の江戸時代から続く酒造と比べると短い方だと思います。所在地は南魚沼市なので緑川酒造と距離的に近く、これはやはり米と水に恵まれているからでしょう。
Hakkaij酒造のホームページには、『八海山の志』が掲げられています。簡単に紹介しますと・・・
『ここ30年間で日本酒の消費は半減、最大の理由は品質の低下である。普通酒を安く大量に造り、一方で希少な高級酒を造るやり方は間違っている。このため八海醸造では、普通酒は吟醸造りに、吟醸酒は大吟醸を目指す酒造りをして、しかも安定して供給していく。』というものです。
素晴らしい【心意気】です。
ではこの【心意気】を具体的にどうやって実現しているのでしょうか。
それは先ず、大吟醸酒造りの技術をを全部の酒類の製造に応用することで、具体的には手作りの麹、長期低温発酵法(雑味の無いまろやかでソフトな吟醸香を引き出すことが出来る)、精米歩合を最低でも60%とする、などです。
更に八海山系の地層から湧き出る水(硬度2の軟水)の利用。そして最後は酒造好適米へのこだわりです。新潟県の五百万石、兵庫県三木町の山田錦などを仕入れて、心白(コメの中心の白い部分)が大きいものを厳選しているとか。大きな心白は水分をよく吸うので中心まで蒸されて麹菌が中までしっかり付着するのだそうです。
さてこのようにこだわりの醸造法で出来たお酒を瓶詰めにして雪室に春から夏にかけ約7カ月間貯蔵したのが今回飲むお酒です。
どんな味わいでしょうか?早速試してみました。
Hakkaiy2ラベルには【雪室瓶貯蔵酒】と大きく表示されていて、『八海山雪室は約1000トンの雪を生かした天然の冷蔵庫です。』と書かれてます。今回のお酒の貯蔵期間は、2017年3月23日から10月28日と表示されています。
冷酒で飲んでみましたが、香りはほんの少し甘い香りがしました。・・・これがソフトな吟醸香と言うんでしょうか・・・そして味わいは一言でいうと【淡麗旨口】でした。口に含んだ最初の印象はあっさりしていて、でも温まるとまったりというかしっかりした味わいになりました。これは長期低温発酵法の効果でしょう!?
アルコール分は19度と日本酒としては高めです。冷酒で口当たりが良いのでついつい盃を重ねてしまい、すっかり酩酊してしまいました。

[メモ] 19度、米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
     精米歩合 60%
     八海醸造株式会社
     新潟県南魚沼市永森1051

| | コメント (0) | トラックバック (0)

正月のお酒・緑川 生酒

新年あけましておめでとうございます。
今年はどんな年になるのでしょうか?世界情勢は北朝鮮、中東、国際テロなど火種が多く、国内では景気回復傾向にあるものの貧富の差が拡大していくように思えます。いずれにせよ穏やかに着実に物事が進む一年であることを願っています。
Midorik1Hakkaiy1さて本題の正月に飲む酒ですが、今年は新潟の酒を選んでみました。かって新潟のお酒は「淡麗辛口」が人気を博してました。でも近年は福島のお酒が全国新酒鑑評会の上位を独占していて、その「芳醇甘口」のお酒が好まれる傾向です。なので常識的には新年のお酒は福島のお酒を選ぶんでしょうが、本来【天邪鬼(あまのじゃく)】というか【へそ曲がり】の私は、あえて新潟のお酒を選びました。
「緑川 生酒 雪洞貯蔵」と「八海山 生酒 氷室貯蔵」で、いずれも生酒で貯蔵方法に積雪を利用しているのも共通しています。
先ずは「緑川 生酒 雪洞貯蔵」です。これは醸造した新酒を一升瓶詰めした後半年間雪のドームの中で貯蔵したものだそうです。酒造お勧めの飲み方として冷酒はもちろんですが、『燗しても美味しい酒』も目指して造った、とのことです。冷やでも燗でも美味しい酒!、二重に楽しめるだなんて正月早々うれしい話です。
Midorikさてこの酒造は明治17年(1884年)創業といいますから、約130年の歴史があります。豪雪地帯の魚沼市にありますが、米処でありまた魚沼川の伏流水を地下50メートルからくみ上げて仕込み水として使っているそうです。この酒造は創業地から市の郊外に移転し(1990年)、この時冷蔵設備を備えた新蔵を建て温度管理方式を導入し、低温発酵、低温長期貯蔵が出来るようにしました。
さてこの「緑川」、ラベルには【燗ができる生酒を知っていますか? 涼暖 生 緑川】となっていて、『燗でも美味しく飲める生酒はなぜできないのか? 緑川正宗で培った技術を応用し、造り上げた生酒です。』と書いてあります。ここで『緑川正宗で培った技術』とありますが、どういった技術でしょうか?「緑川正宗」は、四段仕込みの四段目にもち米を使用しているのです。こうすることで熱燗にするとふわっとした蒸し米の様な香りを醸し出すことが出来たそうで、この緑川正宗を【熱燗専用酒】として熱烈なファンも多いそうです。・・・でこの「涼暖 生」は緑川正宗のようにもち米四段仕込みに十号酵母を使用して醸造したそうです。なお原材料に醸造アルコールを使っているので純米酒ではありません、念のため!
では早速冷酒と熱燗で試してみましょう!
Midorik2先ずは冷酒で・・・ほんのり甘い香りを感じて口に含むと一言で甘口とは言えないちょっと複雑なまったりとした甘口??でした。・・・この言い方、多分理解できないと思います。そしてのど越しに少し辛口の余韻が残りました。
次はぬる燗にしてみました。熱燗とぬる燗の間・・・上燗、と言うんだそうで45度位・・・で試してみました。ややしっかりとしたちょっぴり濃厚で辛口の味わいで、冷酒の味がより強調されたものになりました。
かって新潟のお酒は「淡麗辛口」と言われてましたが、このお酒は試行錯誤をしながら新たな新潟の味を追求しているのだ、と改めて実感しました。

[メモ] 15.5度、精米歩合55%、製造 2017.11.21
     原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
    新潟県魚沼市青島4015番地1
    緑川酒造株式会社

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本酒・酔鯨 特別純米酒

Suigei1京王線調布駅が地下にもぐり、地上に京王トリエという駅ビルが出来ました。このビルにちょっと高級な食材をそろえるスーパー「成城石井」が入っています。私の印象では・・・もちろんアルコール飲料の品ぞろえについてですが・・・ワインの品ぞろえが豊富で、ウィスキーにも珍しいものもありました。そうした中で日本酒の棚に高知のお酒【酔鯨】が!!私は四国で高松と松山に住んだことがあり、【酔鯨】はどちらでも普通に買える、四国ではよく知られたお酒でした。それで懐かしくなって思わず購入したという訳です。
酔鯨酒造は高知市内にありますが、一般に高知県は【南国土佐】といわれるように太平洋に面した温暖な気候で知られています。私のつたない知識では、酒造りには水、米(酒米)、気候(温度管理)が欠かせないと考えるのですが、高知県ではこれらの条件が当てはまらないように思うのです。
ところで高知県は太平洋に面する【海の国】というイメージがありますが、森林面積は県の84%を占める日本一の山の国でもあります。そして豊富な森林が溜めた雨水の湧水に恵まれた土地でもあるのです。温暖な気候で稲作が年三回可能(三毛作)と言われてますが、酒米の生育は難しいようです。そのため各地の酒米を使わなければなりませんが、酔鯨酒造では醸造技術でカバーしているとか。具体的には精選した酒米の良さを最大限引き出すため精米は可能な限り磨く・・・例えば大吟醸は40%以下(規格は50%以下)など・・・、更に適切なサイズによる少量仕込みを行うことできめ細かな温度管理を可能にしているそうです。
このように酒造りには不向きな土地で酔鯨酒造が頑張っているのは、ひとえに酒好きな土佐の【いごっそう】(頑固者)のためかも・・・と思うのは私だけでしょうか!?
ここで簡単にこの酒造の沿革を紹介しますと、江戸時代に「油屋長助」という屋号の雑貨商でしたが、明治5年(1872年)酒造業を創業し1969年に酔鯨酒販という有限会社に改組してます。なお「酔鯨」は幕末の藩主山内容堂公の雅号「鯨海酔候」に由来しているそうです。
Suigei2さて今回取り上げる「酔鯨 特別純米」は、岡山県産米アキヒカリを100%使っていて精米歩合は55%となってます。ラベルに「氷温貯蔵」の文字がありますが、これは出来上がったお酒を一升瓶に詰め4段階(-4~20度)の温度で貯蔵し酒の種類に応じた品質管理を行っており、「氷温」なのでー4度で貯蔵したもののようです。
さてどんな味わいでしょうか?冷酒で試してみました。
今や「濃醇甘口」の日本酒が主流といわれてますが、この酔鯨は辛口系のあっさりとしたもので、口の中で温まっても甘さはあまり感じませんでした。これは高知では皿鉢料理に合わせて飲むため料理の味を損なわないようあっさり系の辛口にしているのだろう、と思います。

[メモ]  15度、原材料:米(岡山県産アキヒカリ)、米こうじ
      精米歩合 55%、氷温貯蔵、製造年月2017.11
      酔鯨酒造株式会社
      高知市長浜566-1
     

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ウィスキー・Deanston(ディーンストン)

Deanston1今回取り上げるスコッチのシングル・モルトはちょっと変わったウィスキーです。・・・というのは、一般にスコッチウイスキーは歴史が古く17世紀、18世紀が創業というのも珍しくありません。ところがこの蒸留所は当初1785年に綿花を紡ぐ紡績工場として建設されたのです。スコットランドのハイランド地方を流れるTeith River(テイス川)のほとりに水車小屋を設置し川の流れを動力に変えて利用したのです。そしてこの建設がスコットランドで農業から工業への転換のきっかけになったと言われています。その後1830年には当時のヨーロッパで最大の設備にまで拡大されたそうです。しかし20世紀に入って技術革新が進み1949年に電力タービンが導入され次第に水力の利用は減少していきます。
Deanston4そこで経営者はなんとウィスキー醸造への転換を決断!
そして1966年蒸留所を開設、1974年最初のボトルをリリースしたのです。・・・なのでこの蒸留所としては約50年余の歴史なのですが、設備は紡績工場のものを利活用していて・・・例えば綿花を貯蔵した格納庫はウィスキー原酒の貯蔵庫として活用されているそうです。ウィスキーのラベルや箱に水車と建物が描かれていますが、こうした歴史を表しているのだと思います。
このユニークな歴史のあるウィスキーはどんな特徴でしょうか!?
Deanston3ボトルのラベルには、【un-chill filtered】と【Virgin Oak】との文字があります。【un-chill filtered】とは原酒(このウィスキーの場合は63.5%と言われている)をそのまま濾過してないことを表し、【Virgin Oak】、すなわち切り出したアメリカン・オークを用い内部をバーナーで焦がして作った新品の樽、に原酒を入れて熟成しているとのことです。特に樽についてはアメリカ・ケンタッキーまで出向き家族経営の樽職人が作った物を見て導入を決めたそうです。こうしたこだわりは、原材料である大麦は地元のものを手で確認しながら選別するなど、ウィスキーづくりでも発揮されていて、一言でいえば『Craftaman‐shipの手作業で造られる』ウィスキーと言って良いでしょう!!
Deanston2さてこのちょっと変わった経歴のウィスキー!
どんな味わいでしょうか?
色はカティーサークのような薄い黄色をしてました。刺激臭も少なく、口に含んでも舌への刺激が軽いものでした。口の中でウィスキーが温まるにつれて刺激は強くなりましたが、全体にソフトで飲みやすいものでした。

[メモ] 46.3% 
     Distilled and bottled Burns Stewart Distillers
     Glasgow, Scotland

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本酒・豊明 ひやおろし

Sakaraij先日、茨城県坂東市にある逆井城址に行ってきました。
この城は戦国時代末期1500年代にこの地を逆井氏(さかさい)が治めていましたが、1536年に北関東進出を図る北条氏が攻撃し逆井氏は滅亡。この地は北側に「飯沼」という自然の要害があり堅牢な城と言われ、北条氏は拡充整備に努めました。しかし豊臣秀吉の北条攻めにより1590年に北条氏が滅亡すると、その後廃城となりました。
現在は発掘調査結果を元に、物見櫓(やぐら)、二層櫓門、井楼矢倉などが復元され、敵の攻撃を防ぐ土塁、堀などが現存し、これらを見学できる城址公園として整備されています。訪れたのは10月で紅葉が始まったばかりでしたが、緑豊かな公園に黒い櫓門がそびえ青空に映えていました。公園には桜の木が数多く植えられていたので、満開の桜の時にも訪れてみたいと思いました。
さて歴史に触れた後は、お楽しみの酒造巡りです。
Ishii1坂東市と接する埼玉県側の幸手市(さってし)に石井酒造があるので、立ち寄ってみました。
幸手市は江戸時代に日光街道の宿場町と栄えたことで知られてますが、日光街道が整備される以前から利根川水系による河川船運により栄えていたのです。幸手宿は日光街道で21ある宿場の日本橋から数えて6番目になります。1843年の記録によると幸手宿は道幅が6間(約11m)あって家屋数が約1000軒、約4000人が居住していて、城下町に併設された宿を除くと千住、越ケ谷に次ぐ道中3番目の規模を誇ったとのことです。
お目当ての石井酒造は1840年創業だそうですから、前述の記録にあったように幸手宿が繁栄していた時期と重なります。当然お酒の需要も多かったことでしょう!
さて現在の酒造は、意外にも地元スーパーの隣にありました。でも酒造の入り口には杉玉が飾ってあり酒造であることが分かります。
Ishii2さて店内に入ると【ひやおろし】の日本酒が置いてありました。「豊明 純米原酒」と「幸手 純米原酒」です。いぞれも【原酒】とあるようにアルコール度が高く豊明は16度、幸手は18度もあります。【ひやおろし】とは、一般に日本酒は酒造好適米を秋に収穫し冬から春にかけて仕込みますが、その新酒を暑い夏の間涼しい蔵内に置いてゆっくり熟成させます。そして秋になって涼しくなったころに蔵出しをするので、こう言われています。つまり【ひやおろし】は新酒の粗さが取れ程よく熟成し日本酒が最も飲み頃になったものなのです。
Ishiih1Ishiih2まず「豊明 純米原酒」ですが、埼玉県の酒造好適米「さけ武蔵」を使って三段仕込みによって特徴のある味わいを出しているそうです。日本酒の醸造では、元になる酒母に酵母と水と麹を加えてアルコール発酵を促しますが、これを3回に分けて行い(これを三段という)出来上がった「もろみ」を絞ると日本酒が出来ます。この仕込みの過程を【三段仕込み】といっております。
どんな味わいかぬる燗で試してみました。
ぽっと甘い香りが立ち込め口にする前から濃厚な感じがしました。アルコール度もやや高めの16度です。口に含むと濃淳で甘い味わいがしました。でも甘ったるいものではなかったので、後に残りませんでした。
Ishiis1Ishiis2次は同じひやおろしでも「幸手 純米原酒」です。このお酒は幸手で収穫された米を使っているので地名を冠した正に「地酒」です。でもアルコール度は18度と高く、更に日本酒度は+1とのことなので、数値的には濃醇だけど辛口となりますが、実際にはどうでしょうか?
ぬる燗の「幸手」は、「豊明」と違ってほんのりとした甘い香りを感じました。飲み口は濃厚な味わいだけどあっさり系?・・・ちょっと矛盾した表現かも!?・・・のど越しに甘さよりも少し辛口の余韻を感じました。
ラベルには、それぞれ味わいのチャートが付いてましたので、参考にしながら味わうのも一興です。

[メモ] 豊明 純米原酒  埼玉県産酒造好適米「さけ武蔵」100%使用
                 精米歩合 70%、16度、日本酒度-16
    幸手 純米原酒  米(国産)、米麹(国産米)
                精米歩合 70%、18度、日本酒度+1
    石井酒造株式会社  埼玉県幸手市南2-6-11
                  Tel 0480-42-1120 http://www.ishii-syuzou.jp/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

芋焼酎・天狗櫻 2012

Tengu02東京狛江の籠屋さんに行った時、2012と書かれた白い紙に包装された瓶がありました。『この2012って何ですか?』とお店の人に聞いたところ、『2012年のことで、この芋焼酎が造られた年です。』とのこと。一般に芋焼酎の原材料であるさつま芋は大麦等の穀類では無いので長期熟成には向かないとされています。
このためその年に収穫したさつま芋を処理して仕込んでいるので、「2012」ということは約5年間熟成していることになります。・・・で、『これは珍しい!』ということで、速攻購入しました。
Tengu04Tengu01_2白い包装を取り除くと緑色地に桃色の桜の中に天狗が描かれたラベルが目に入りました。あっと驚く演出ですね!この芋焼酎は明治27年(1894年)創業の白石酒造のものですが、4代目社長の白石康久氏は芸術系の大学を出られているそうなので、こうしたインパクトのあるパッケージを考えられたのかもしれません。
さてこの白石酒造!120年余の歴史がある酒造ですが、現社長の白石貴史氏は39歳と若く、でも東京農大醸造科学科を卒業して直ぐに実家の酒造に入ったので蔵人としての経験は長いのです。現社長は『美味しい焼酎造りには土地の歴史と風土を理解し向き合うことが大切と考え、試行錯誤の結果無農薬農法にたどりついた。』とおっしゃっています。この農法では肥料や除草剤は使わずにカキ殻と米ぬかを使用しています。その結果芋が野生化した状態となって葉などは虫に食われなくなったそうです。ただこの農法では雑草を取り除くのが大変とのこと。更に連作を避け土地を休ませるためさつま芋の収穫量は半減したとか。でも白石氏はさつま芋が美味しくなったので、造る焼酎もきっとうまいだろうと確信したそうです。
Tengu05この「天狗櫻 2012」は、和甕とホーロータンクで熟成し、それらを1対1でブレンドしてあるそうです。さつま芋は鹿児島県産、麹米も地元のいちき串木野産の米を使用しているそうで、地元にこだわった芋焼酎です。
5年熟成の芋焼酎!どんな味わいでしょうか?試してみました。
お湯割りにするとさつま芋のほんのり甘い香りがしました。口に含むと甘みの中に辛味も感じましたし、のど越しには辛口の余韻が残りました。【熟成】=【まろやか】というイメージがあるためか、刺激が少ないように私は感じましたが、皆さんはいかがでしょうか!?

[メモ] 25度、さつまいも、米こうじ(鹿児島県産)
     有限会社白石酒造
     鹿児島県いちき串木野市湊町1-342
           Tel 0996-36-2058

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ワインのお勉強・その3

Wstudy3ワインのテイストを表現する言葉に、『ジューシィ』、『黒系フルーツ』、『スパイシー』などの表現を目にします。ワインのお勉強として今回はこの3つの味わいについて、それぞれ代表的なワインがセットになっているので実際に飲んで確認をしようと思います。
実はワインの味わいを果実の味で表現することは多いようで、果実味が多いことを『ジューシィ』といい、カシスやブラックベリーなどの黒い実がなる果物を『黒系フルーツ』、そして黒コショウなどを感じるものを『スパイシー』と表現するそうです。このように言葉で表現されると何となく分かりますが、実際にその違いがわかるか試してみたいと思います。
Wstudy31『ジューシィ』な1本は、アルゼンチンの【アリド・マルベック】です。
南アメリカではチリ・ワインがよく知られていますが、私はアルゼンチンのワインは初めてです。アルゼンチンの主要なワイン産地はメンドーサ州ですが、地図で見ると隣国チリと国境を隔てるアンデス山脈がある標高の高い地域です。でもこの高さと湿度が低いためブドウの病害が少ないという利点があるとのこと。このワインのブドウ品種は「マルベック」ですが、アルゼンチンは高品質のマルベック種のワインを生産する地域として知られています。この品種は果皮が厚いため、ワインの色が濃くなりタンニンを多く含むと言われています。【アリド】とは『乾燥した』という意味だそうで、標高が高く雨量が少ない畑で育ったブドウを手つまみで収穫し、ステンレスタンクで発酵させているとのこと。
凝縮した味わいが楽しめる、とのことですが、さてどんな味わいでしょうか?確かに濃いルビー色でタンニン(渋み)もありましたが、全体にバランスがとれていてまろやかな赤!という味わいでした。アルゼンチンのワインは初めてでしたが、とても美味しく感じました。
Wstudy32南アフリカ産【ル・カフェ・ピノタージュ】は『黒系フルーツ』系です。
南アフリカのステレンボッシュという所はワインの醸造では有名だそうですが、そこのクロ・マルベルヌ(Clos Malverne)は、小さな家族経営の蔵元だそうです。収穫から醸造に至るまでブドウの状態を肌で感じながら手作業でワイン造りを行っているとのこと。このワインはオーク樽で9ヶ月間熟成させているそうです。なおブドウの品種は南アフリカの地場品種ピノタージュで、名前の【ル・カフェ】のとおりコーヒーのような香りに特徴があるとのこと。
では早速試してみましょう!    コーヒーのような香り?正直あんまり感じませんでした、ごめんなさい。強いてあげればコーヒー豆を焙煎するときのスモーキィな感じがあるような・・・。一番感じたのはタンニンが強くてしっかりとした豊かな味わいだったことでした。
Wstudy33『スパイシー』ものはカルフォルニア・ワインの【レンウッド・BBQ・ジンファンデル】です。
【BBQ】とはどんな意味なのでしょうか?まさかバーベキューでは無いだろうと思ったら、バーベキューに合うワインということでジンファンデルという品種のブドウで造られたのだそうです。さてこのユニークなコンセプトのワインを造ったのはレンウッド・ワイナリーで、ゴールドラッシュ時代からワインを醸造しているカルフォルニア州のアマドール郡にあります。先日山火事があって広大な面積が焼失しいくつかのワイナリーが被害にあったようですが、このワイナリーが無事であることを祈ります。
さてバーベキューに特化した?ワインですが、どんな味わいでしょうか?!
和食に合うのかな・・・。酸味を感じる香りがしてコクのある濃厚なテイストでした。やはり肉料理に合うワインです。フレンチ・オーク樽で14ヶ月も熟成したとのことなのでしっかりとした味わいでした。
こうして3種類のワインを試したのですが、それぞれ比べれば違いが分かるものの、単独で飲むとあんまり違いが分からないと思います。まぁ、いろいろ飲みくらべて自分が好きな1本を見つければ良いのだと思います。

[メモ]  【アリド・マルベック】
      13.5%  ARIDO Malbec、Mndoza Argentina、2015
      【ル・カフェ・ピノタージュ】
      14.5% Clos Malverne、Stellenbosch、 2015
      【BBQ・ジンファンデル】
      14% Renwood California、2014
      

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ワインのお勉強・その2

Tanin1デパートから購入した【ワインのお勉強セット】の第2弾として「タンニン」について取り上げます。
『このワインはタンニンがよく効いている。』などとワイン通の人・・・見かけだけかもしれません・・・が、もっともらしく話しているのを聞きます。一体全体『タンニンって何だろう?』と思った記憶がありますが、要するに【渋み】のことだそうです・・・なぁんだ!!
それでお勉強セットには、渋みの強いものと軽いものが用意されています。これ等を飲み比べて「タンニン」を実感してみようとの企画です。
まず最初は「タンニン」の少ない、渋みをあまり感じない、と言われるワインから・・・。
Tanin2チリの赤ワイン「Paso del SOL(パッソ デル ソル」です。
チリ・ワインは19世紀にフランスでブドウ栽培が害虫で大きな被害を受けて以来、苗木をチリで育てることから始まったとのこと。これはチリの気候が地中海性気候であることと、国土の東側に連なるアンデス山脈の雪解け水が豊かな恵みを与えてフドウ栽培に適してた土地であること。また一年を通して日照時間が長いことからワインに含まれるポリフェノールがチリワインには一番多く含まれている、という報告もイギリスの研究機関が行っています。
ブドウの品種はカルメネールでフランスでは結実が悪かったものの、チリではよく育って今や国を代表する赤ワインの品種となりました。チリの原住民は『生命は、母なる大地と太陽との結合で創造された。』と信じているそうです。この考えは正にチリのブドウ栽培にも当てはまるかと思います。
早速試してみました。
色はやや明るいルビー色で香りは少しツンとくる刺激がありフレッシュな感じがしました。口に含むとあまり渋みを感じなくて柔らかい舌触りでした。のど越しに渋みが残りましたが、全体にソフトでまろやかな赤ワインでした。…解説によると、こういうのを【タンニンが柔らかい】と表現するそうですが、私にはちょっと理解が難しい表現でした。
次に試したのは、スペイン産の「BALBAS(バルバス)」という赤ワインです。
Tanin3このワインには主にリベリア半島で栽培されている「テンプラニーリョ」という黒ブドウ品種が使われています。ここで「テンプラノ」とは「早熟の」という意味で大半の黒ブドウ品種よりも数週間早く熟すそうで、こうした名前になったとか・・・日本語の「天婦羅」とは関係ありませんので・・・。
さてこの醸造元はボデガス・バルバスといって、1777年からワインを造り続けている家族経営のワイナリーですが、最新の設備を導入し、フレンチ・オークとアメリカン・オークの樽で5ヶ月間熟成したものだそうです。解説では、『樽熟成によって複雑な味わいと共に豊かな渋みを感じる濃縮した味わい。』となっていますが、さてどんな味わいでしょうか!?早速味わってみましょう!!
色はやや明るいルビー色で、一口飲むと口の中に渋みが広がり、まるで舌全体で渋みを受けている感覚がしました。確かにチリ産の赤ワインとは違った味わいで、【これぞタンニン!】という存在感がありました。でも渋みだけでなく濃厚な味わいだったので、全体にバランスがとれていると思いました。
今回は【タンニン】すなわち【渋み】について比較してみました。ただ【渋み】に限って評価するのは簡単ですが、ワインの評価は渋みだけでなく全体のバランスが大事だと思うし、個人の好みもあるので一概に決め付けることは難しいと感じました。
まぁ、ソムリエではないので楽しく酔っ払えればいいのです。

[メモ]  「Paso del SOL(パッソ デル ソル」  2015年   12.5%
     Produced and Bottled by TerraMater
     Isla de Maipo Chile
     「BALBAS(バルバス)」    2015年 14%
     Balbas Barrica Family Wines since 1777
     Product of Spain
     

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本酒・天明 純米火入れ

Tenmei1今回取り上げるのは福島・曙酒造の「天明」です。
ところで私は、『日本酒王国といえば新潟県』と思っていたのですが、何と今や福島県だそうです!明治から続く全国新酒鑑評会の都道府県別金賞受賞数で、福島が5年連続1位となっているのです。・・・県別の出品数が分からないので何とも言えません。
例えば出品数が多ければ受賞数も多いかも?・・・でも毎年最多金賞受賞とはたいしたものです。
今や【福島は日本酒王国】といってもいいでしょう!!
では何故王国が新潟から福島に代わったのでしょうか?それは酒の好みが「淡麗辛口」から「芳醇甘口」に代わったから、と言われています。日本酒は1980年代までは広島や兵庫などの酒処が中心でしたが、90年代に入ると「淡麗辛口」の酒が主流となり新潟がけん引役となりました。しかし近年米の旨味をしっかりと引き出す「芳醇甘口」が好まれるようになったので、福島が【王国】となったと言われています。
なお鑑評会に出品されるのは金賞狙いの大吟醸など蔵の一級品ばかりなので必ずしも実態にあっていないとの批判もあります。ただ酒造の力量を推し量れる物差しにはなっていると思います。
さて福島では、酒米は気候の影響を受けて年ごとに質が変わるので県の研究所が事前に分析し、米に合ったつくり方を蔵ごとにアドバイスし、官民一体となって完成度の高い酒をつくる努力を重ねています。このため全国的には日本酒の生産量は減少していますが、逆に福島では原発事故前と比べて1割も増えているとのこと。県酒造組合では、『原発事故後、酒米も水も厳しい基準で検査している』と安全性をPRし、人気の蔵と一緒に東京で福島の酒を宣伝し続けています。こうした不断の努力も見逃せません。
こんな訳で福島のお酒を飲みたいと思い、東京・狛江の籠屋さんで「天明 純米火入れ」を購入しました。もちろんこの曙酒造も今年金賞を受賞しています。
Tenmei3曙酒造は、1904年(明治37年)に鈴木幸四郎氏が会津坂下町で創業しました。彼は味噌造り蔵の大番頭でしたが、地元産米の質の良さに着目し酒造を興したのです。その後酒造は3代続けて女性が蔵元になり【女系の酒造】と言われています。しかし現在の蔵元鈴木明美さんの息子さんが2011年弱冠27歳で杜氏となったので、次期蔵元は男性になるかもしれません。丁度杜氏になった時東日本大震災が発生しました。酒蔵も被災し多くの貯蔵酒もなくなりましたが、『日本酒の輪で復興』との考えで【ハート天明】などを企画したり、求めやすい価格で吟醸酒を提供する【大吟醸ちょいリッチ】などのお酒をリリースしています。
Tenmei2さて今回の「天明 純米火入れ」は、麹米に会津坂下産山田錦磨き50%、掛米に同じ地元産の米磨き65%を使用し、酵母は県酵母「うつくしま夢酵母」とオリジナル自社酵母Nを使っています。これは酒造の【自分たちと同じ土地に立ち、水に恵まれ風に吹かれ陽に当たり、作り手が見える米達と酒造りがしたい。】との考えからだとか・・・。若き杜氏の想いがこもったお酒だと感じました。
ではどんな味わいでしょうか!?
ぬる燗で試してみましたが、純米酒らしい甘い香りが立ち込めました。口に含むと口の中に濃厚な甘く、でもしつこくない味わいが広がりました。のど越しにも甘い余韻が残りましたが、いつまでも残らないで以外にあっさりしたものでした。
「芳醇甘口」のお酒とはこういうものなのでしょうか?!一度お試しあれ!!

[メモ] 16度、米(国産)、米麹(国産米)、精米歩合65%
     曙酒造合資会社
    福島県河沼郡会津坂下町字戌亥乙2番地
    電話 0242-83-2065 http://akebono-syuzou.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ワインのお勉強

私はお酒については雑食・・・というか何でも飲むので雑飲かも・・・で、1回の飲酒の量はそんなに多くありませんが、日本酒、焼酎、ウィスキー、それにワインと何でも飲んでいます。でもその中で特にワインは飲んでいても『いまいちよく分からない。』というのが本音です。ワインの産地はなんといってもフランスですが、その他イタリア、アメリカ、ペルーなど。更に南アフリカ、日本などもそれぞれに特徴があります。
Wstady1味わいについても、【重い】とか【軽い】、タンニンが【強い】とか【柔らかい】、【ジューシィ】とか【スパイシー】、など色んな表現がされますが、感覚的で具体的にどんな味わいかよく分からない、というのが私の本音です。まぁ、楽しく酔っ払えばいいんでしょうが、考えすぎると悪酔いしそうです・・・。
ところがあるデパートの『ワインのきほんの【き】』という企画で、【ビギナーでも違いがわかる、赤ワインの味わい別飲みくらべ】のワインセットが販売されているのを知りました。この企画はソムリエが選んだ赤ワインがセットになっていて、先ほど述べたワインの味わいを飲みくらべて違いを知ろうというものです。早速取り寄せて、先ずは赤ワインでよく言われている【重い】、【軽い】が分かるセットを飲み比べてみました。
セットの内容は、①基本ということで中庸でバランスのとれた赤ワイン。イタリアを代表するブドウの品種「サンジョヴェーゼ」を使用したものだそうです(写真・中央)。
②よく言われる【軽い】ワイン。フランス・ブルゴーニュ地方の「ピノ・ノワール」という品種を用いたものとのこと(写真・右)。そして③【重い】赤ワンの代表として、オーストラリアの完熟した「シラーズ」という品種から造られた赤ワインが選ばれてます(写真・左)。【重い】とか【軽い】は、感覚的なものだからどうなんだろう?と興味を感じつつ試してみました。
Wstudy11先ずは①のバランスがとれているというワイン「ラ・セルヴァ テルツオ」から・・・。イタリア・トスカーナ州のマレンマ地区が産地で近年有機栽培のぶとう産地として注目されているそうです。トスカーナ州はイタリア半島の中西部にあって州都はフィレンツェ、ルセッサンス発祥の地として日本人にはよく知られた都市す。以前のブログ(2017年6月19日)でこのトスカーナ州のワイン「フロレジア・ヴィオラ」を取り上げましたが、それはDOCGという一番高い格付けのワインでした。今回は格付けは書いてありませんが、どうなんでしょうか?グラスに注ぐと濃いルビー色で渋みが強い感じがしました。でも香りも豊かでしっかりとした味わいがあり、全体としてバランスがとれたワインとの印象でした。
Wstudy12次は②の【軽やか】なワインといわれる「メゾン・トラミエ・ブルゴーニュ・ラミネ」です。フランスで1800年代から続く歴史ある蔵元で、いまやブルゴーニュ地区のワインは高騰を続けているそうですが、比較的リーズナブルな価格で提供する努力を続けているとのこと。ピノ・ノワールというブドウ品種を使って、ブドウのフレッシュな味わいを残すためステンレスタンクで発酵させているそうです。グラスに注ぐと明るいルビー色で、ちょっと【軽い】味わいなんだろうなとの印象を持ちました。実際に飲んでみるとやや酸味があり、それと果実の香りがうまく調和していると感じました。
Wstudy13最後は【重い】といわれるワインで、オーストラリア「リッチランド・シラーズ」です。オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズで陽光を浴びて完熟したシラーズという品種(元々はフランスを原産地とする赤ワイン用のブドウ品種)で造られています。ニュー・サウス・ウェールズ州(州都はシドニー)は、キャプテン・クックが初めて上陸しイギリスの植民地とした地域です。シドニーの西方、南北に縦断するグレート・ディバイディング山脈は熱帯の降水からワイン畑を守る障壁の役割りを果たしブドウの栽培に適した気候となっています。1800年代に始まったワインの醸造は発展し、今やワインは世界に向けて輸出されています。
グラスに注いだ時の色は①と同じでしたが、味わいは濃いとの印象でした。確かに濃厚なブドウの旨味も感じましたが、②の中庸なワインと大きく違いがあるかというとそれ程の差を私は感じませんでした。やはりソムリエと凡人の私との味覚の違いかもしれませんが、まぁ楽しく味わえたので良しとしましょう!

[メモ] ①ラ・セルヴァ テルツオ、2016年 イタリア、トスカーナ
      13.5%  サンジョヴェーゼ種
    ②メゾン・トラミエ・ブルゴーニュ・ラミネ 2015年 フランス、ブルゴーニュ
      12.5% ピノ・ノワール種
    ③リッチランド・シラーズ 2016年 オーストラリア、
      ニュー・サウス・ウェールズ 14.5% シラーズ種

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧