麦焼酎・白猿

Shirozaru1今回紹介するのは、小正醸造の麦焼酎「白猿」です。
この焼酎はスーパーの棚に普通に並んでました。では何故沢山並べられている焼酎の中から選んだのか?というと、それは【ワインのような気品ある香り】というキャッチコピーと共に、ワイングラスを掲げた白い猿のイラストに注意がいったからです。
でもキャッチコピーの【気品ある香り】って何でしょう??
この「白猿」は酵母に【ワイン酵母】を使っているので、【ワインのような気品ある香り】としたんでしょうけど、これはまるで『ワインは高級、なので香りにも気品がある。』という先入観?があるように思います。・・・まぁ、目くじらを立てるようなことではないか!・・・でも良くできたキャッチコピー!!何故なら私が思わず買ってしまったんだから。
Komasaj2小正醸造は創業が1883年(明治16年)と言いますから130年余ほど続く酒造です。この酒造は日本で初めて長期熟成の焼酎を造ったことで知られています。『世界の蒸留酒は貯蔵熟成されている。ならば焼酎でも可能ではないか?』という発想で試行錯誤し、1951年米焼酎の原酒をオーク樽に入れ6年間熟成した1957年に「メローコズル」として発売したのが最初だそうです。なお長期熟成貯蔵庫は日本三大砂丘のひとつである「吹上浜」に面し気象条件に左右されないよう地下貯蔵方式にしているそうです。こうした点にもこの酒造のこだわりを感じます。(酒造のホームページとグーグルアースの画像を参考まで掲載します。)
Komasaj3現在複数のブランドがあります。例えば『小鶴』、『蔵の師魂』、そして『猿』、など。それぞれに芋、麦、米を材料に使った焼酎を醸造しています。例えば今回取り上げる『猿』ブランドには、『白猿』の他に紫芋を使った『赤猿』、黒麹を使った『黒猿』、黄麹を使った『黄猿』(どちらも、さつま芋が原材料)といった具合です。
さてこの「白猿」の特徴は、最初に述べたように【ワイン酵母】を使っていることでしょう。焼酎の醸造になんでわざわざ【ワイン酵母】を?という疑問が生じますが、これまでの麦焼酎にはない『果実のような濃醇な香り』を出したかったそうです。確かに麦焼酎自体はあまり香りが無くグレーンウィスキーのような味わいだと思います。そこでこの酒造では、原材料に二条大麦を使い、酵素力の高い白麹で糖化を促進し、次にワイン酵母でアルコール発酵を行いますがこの時低温発酵でゆっくり発酵させ、更に低温蒸留を行うことで濃醇な甘い香りを出すことに成功したとのこと。低温蒸留とはいえある程度高温でないと蒸留できないと思うんですが、どうなんでしょうか?
良く分かりません。
まぁ、それはともかく試飲してみましょう!
ワインのような気品ある香りがするのでしょうか!?
先ずは香りを・・・ウ~ン、確かにほんのり甘い香りがしましたが、これを気品があると言うんでしょうか??微妙ですねぇ・・・でお湯割りで試してみました。香りはそんなに強くないけど、口当たりは確かに甘味が増しのど越しに辛口の余韻が残るように感じました。全体として、高貴な香りがする麦焼酎というよりもちょっと甘味を感じる飲みやすい麦焼酎でした。

[メモ] 25度、原材料:麦、麦こうじ
    小正醸造株式会社
    鹿児島県日置市日吉町日置3314
    Tel 099-292-3535

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日本酒・ふるさとの地酒(越後・糸魚川)

Nunagawa1私の手元には「ふるさとの地酒」というお酒のパックがあります。ここでいう【ふるさと】とは越後・糸魚川の奴奈川(ぬながわ)地域のことで、ここでは古くから良質の米と清らかな水を使った酒造りが盛んとのこと。このパックは奴奈川の酒造が持ち寄った清酒を詰め合わせたものです。先日知人から頂いて、全国区ではない無名のお酒ですが、酒どころ越後の珍しいお酒なので紹介したいと思います。
Nunagawa2このようなお酒のパックでは、同じ酒造の異なる種類・・・たとえば純米吟醸、特別本醸造、など・・・を詰め合わせたのを良く見かけますが、私が手にしているのは三つの酒造がそれぞれ異なるタイプのお酒を持ち寄ったものです。発売元は糸魚川市の「富江商店」となっているので、地域おこしを兼ねた企画商品かもしれません。
さてそれぞれどんな酒造、銘柄かみていきましょう!
Yukituru1Yukituru2【雪鶴】 本醸造、生貯蔵。 田原酒造㈱。
創業は明治30年(1897年)といいますから120年続く老舗です。銘柄の【雪鶴】は鶴が縁起が良いことと、【雪に舞う鶴】は気品があり、酒造りの目標とする『うるわしく気高い酒質』を表している、として命名したとのことです。仕込み水は糸魚川市にある標高1500mの頸城駒ヶ岳の山麓を源とする天然の湧水を使い、新潟県産の酒造好適米「五百万石」を使用しています。
「生貯蔵酒」との表示があったので冷やして飲んでみました。少し甘味を感じたものの柔らかい口当たりで、口の中で温まると少し辛味を感じることが出来ました。
Kenshin1Kenshin2【謙信】 純米吟醸。 池田屋酒造㈱。
越後と言えば戦国武将「上杉謙信」公!その名を冠した【謙信】を造る「池田屋酒造」は、創業が文化九年(1812年)という歴史ある酒造です。生産石高は900石(1升瓶で9万本分)と少ないものの小さい蔵ならではの手作り感を大切にした酒造りを行っているそうです。仕込み水は日本アルプスの白馬岳を水源とする姫川の伏流水を使い、酒造好適米をぜいたくに使っているとのこと。
最初ちょっと甘味を感じたものの、のど越しに辛口の余韻が残る味わいでした。
Tukimizu1Tukimizu2【月不見の池】 特別本醸造、生貯蔵。 猪又酒造㈱。
銘柄は『月見ずの池』と読みます。ちょっと珍しいネーミングです。創業は明治23年(1890年)で【雪鶴】の田原酒造とほぼ同じ時期です。この酒造では同じ地域のなかで早くから純米酒造りを手掛け、昭和40年(1965年)には純米酒「奴奈姫(ぬなひめ)」を発売しています。この奴奈姫は神話の時代この地域を統治していたとの言い伝えがあり、ヒスイの女神、酒造りの名人と言われたそうです。ヒスイと酒では落差というか違いが大きく『どうだろう?ほんとかな?!』と思うものの、古事記には奴奈姫と大国主命とのロマンスの記述があるそうで、まんざら作り話ではなさそうです。
さて【月不見の池】の名前ですが、これは早川郷という藤の名所がありその中の小さな池は春になると雪解け水で満水となり、藤の季節にはつるが水面を覆い尽くすほどに伸びて月を見ることが出来ないほどである、ということから名付けられたそうです。地元ならではの銘柄で、いわれを知るとより親しみがわきました。
このお酒は「生貯蔵酒」だったので冷酒にして飲んでみました。少し甘い香りがして、全体に甘口なものの切れの良い味わいのお酒でした。
三種三様のお酒を味わいましたが、それぞれに個性があり美味しいお酒でした。やはり米処の新潟で、日本アルプスなどの山々を背後にひかえた糸魚川は伏流水に恵まれているからでしょう!
糸魚川市には更に2つ酒造があります。それらは、加賀の井酒造(創業慶安3年、1650年)と渡辺酒造(創業明治元年、1868年)で、前述の3蔵と合わせて【糸魚川五蔵】と称しているとのこと。
ただ残念なことに、この五蔵の中で一番歴史がある「加賀の井酒造」は、昨年12月22日の【糸魚川大火】で全焼する災難にあいました。
一日も早く再起されるよう祈念しています。

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芋焼酎・不二才(ぶにせ)

Bunise2鹿児島県の佐多宗二商店が造っている芋焼酎「不二才」は私の好きな芋焼酎の一つです。
これまでに2回(2006年12月と2009年10月)このブログで取り上げています。今回取り上げるのは、この酒造が従来からの【直接加熱蒸留器】(写真左)の他に【間接加熱蒸留器】(写真右)も導入しているとのことなので、これらの蒸留器の特徴や違いを紹介しようと思います。
Bunise4Bunise5芋焼酎の場合、材料のさつま芋を蒸し麹を加えて麹菌の作用で発酵させます。この状態を『もろみ』といい、日本酒の場合・・・もちろん原材料はお米・・・【もろみ】から日本酒を搾り出しますが、焼酎ではこの【もろみ】を加熱しアルコール分を蒸留・抽出します。・・・でこの加熱を直接行う方法は古くからあって【もろみ】の中に直接蒸気を入れて粘性のある芋焼酎のモロミを攪拌しながら加熱・蒸留するものです。これに対して間接加熱蒸留法は、蒸留釜が2重構造になっていてモロミが入っている釜の外側に加熱した蒸気を送って間接的にモロミを加熱・蒸留する方式です。蒸留後の特徴としては、直接加熱では蒸気を釜の中に入れるので蒸留後のモロミの量が増えます。一方間接蒸留ではアルコールが揮発した分だけモロミの量が減ってしまいます。
1908年(明治41年)創業のこの酒造では、昭和62年以降順次直接加熱蒸留器を導入し現在5基が、そして平成18年から間接蒸留器を設置し現在は3基稼働しています。つまり全部で8基の蒸留器が焼酎造りに励んでいるのです。
Bunise3さて、加熱方式の違いで焼酎の味わいは変わるのでしょうか!?
『蒸留してしまうんだから味わいに違いは無いんじゃないかな?』と私は思うんですが、どうでしょうか。実は私のような疑問?に応えるためでしょうか、酒造では【Complete Box】という商品を出しています。これは同一日に仕込んだモロミを同じ日に8基で別々に蒸留した焼酎をパッケージにしたものです。これを飲み比べれば私の疑問も晴れると思いますが、その結果は後日に・・・
さてこの「不二才」、蒸留方法は明記されてませんが、どんな味わいでしょうか?
お湯割りにして飲んでみましたが、意外と優しい味わいでした。以前飲んだ時の印象はしっかりとしたガツン系でしたが・・・。「不二才」とは、鹿児島県の方言で「ぶ男」という意味だそうです。なのでこの「不二才」は顔は悪いけど心は優しい・・・まるで私のような・・・焼酎と言えそうです。

[メモ]  25度 さつま芋(南薩摩産黄金千貫)、米麹(タイ産米)
      有限会社 佐多宗二商店
      鹿児島県南九州市頴娃町別府4910番地
      Tel 0993‐38‐1121  http://www.satasouji-shouten.co.jp

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日本酒・真澄 樽酒 純米あらばしり

Masumiar1今回は、長野県諏訪市・宮坂醸造の「真澄 樽酒 純米あらばしり」です。
「真澄」については2011年10月のブログ「真澄 純米吟醸」で、諏訪地方を治めていた高島藩の藩士であった宮坂醸造の祖先が1662年に武士を辞め(脱サラし)酒屋を始めたことを紹介しました。以来350年余高島藩御用達の酒屋としてそれなりに発展したのですが、江戸時代末期になると経営が思わしくなくなり明治・大正にかけては貧乏酒造として借金のかたに酒蔵を差し押さえられた時期もあったそうです。
Masumislide2最大のピンチは大正中期に現社長の曽祖父が倒れてその息子宮坂勝氏が跡を継いだ時でした。廃業が検討されたそうですが、『日本一の美酒を醸すしかなし』として当時(1919年)まだ20代半ばだった若者窪田千里氏を杜氏に抜擢し、二人三脚で酒造りに取り組むことにしました。そして二人の努力の結果1943年には全国清酒鑑評会で一位を獲得することが出来たのです。
Masumikagami宮坂勝氏は、朝9時に出社しきき酒をして泥酔。更に夕方からも泥酔するほどきき酒、という生活を毎日続けていたそうです。
ところが驚いたことに氏は酒に弱く酒好きではなかったそうです。普通なら体をこわしてしまうところですが、95歳まで生きて長寿を全うしたそうです。まさに宮坂勝氏と窪田千里氏は酒造の発展に貢献した【中興の祖】です。なおブランド名の「真澄」は、諏訪大社の宝物館に収納されている【真澄の鏡】から命名されたとのこと。この鏡は神様だけが映ると云われてますが、さてどうでしょうか・・・?
Masumiar2この「真澄 樽酒 純米あらばしり」は、東京・狛江市の籠屋で買い求めたものですが、ラベルには【詰替者 秋元商店】となってました。秋元商店とは籠屋さんのことなので、要するにこのお酒は籠屋さんで瓶詰したということです。これは私の想像ですが、樽で購入して瓶に小分けして販売しているようです。
ラベルには『あらばしり』とありますが、これはどんな意味か?
清酒の醸造工程では、原材料である酒米、米こうじに水を加えアルコール発酵させると全体がドロリとした【もろみ】になります。
このもろみを袋に小分けして絞って清酒を取り出します。・・・この工程を上槽と言います・・・。現在は自動圧搾機で効率よく絞っていますが、昔は袋詰めした【もろみ】から自然に流れだしてくる清酒を【あらばしり(荒走り)】と言い、絞り滓(かす)が混じっているのであまり良い意味では使われていませんでした。しかし最近では新酒の新鮮さを表す言葉として使われるようになっています。
ではこの「真澄 純米あらばしり」はどんな味わいでしょうか?
早速試してみましょう!
生酒で【要冷蔵】なので冷酒で飲んでみました。口に含むと最初少し酸味を感じて、口の中で温まるにつれて甘味が増してきました。でものど越しには辛口の余韻が残りました。このように味わいの変化を楽しめるお酒です。ただし生酒で冷酒!なので口当たりが良く、ついつい飲み過ぎてしまいました。

[メモ]  純米酒(生酒)  17度、原材料/国産米、米こうじ(国産米) 
      精米歩合60%
      宮坂醸造株式会社
      長野県諏訪市元町1-16

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正月の酒・李白 特別純米

Rihaku2017年が始まりました。
今年はどのような年になるのでしょうか?ヨーロッパやアメリカの状況をみると内向きの傾向が顕著になるようで・・・歴史の歯車が逆転するような、そんな世界になっていいのかな?・・・と危惧してます。
さて私事ですが新年早々国家試験を受け、孫4人が泊まりに来て、と結構忙しく過ごしました。
ところで我が家では、正月三が日は【お屠蘇(おとそ)】を頂くことにしています。
【お屠蘇】とは、屠蘇散という種々の漢方薬草が調合されたものをみりんに浸したもので、いわば滋養強壮飲料です。この由来は、今から1200年前の嵯峨天皇の御代に唐から伝わり、天皇が元旦の四方拝の儀式に屠蘇を浸した御酒を用いたことから、庶民の間に新しい年の初めに、家族の健康を願って飲む風習が広まった、と言われています。私の実家では私が小学生の時正月になると飲まされて、当時は甘ったるくて変な味がしてあまり良い印象は無かったです。それが歳取ってから思い出したように【お屠蘇】を頂くなんて・・・ただ甘ったるいのは好みでは無いので、みりんの他に日本酒を加えて飲んでます。
前置きが長くなりましたが、今回の「李白 特別純米」は、【お屠蘇】用と正月の祝い酒用として買い求めたものです。
Rihakushuzou島根県松江市の李白酒造のお酒ですが、創業は明治15年(1882年)というから百年以上続く老舗です。『李白』という銘柄は、昭和3年(1928年)に松江市出身で首相経験者の若槻礼次郎氏により命名されたとか。この『李白』は、唐の時代の詩人の名前で大酒のみだったそうです。自らを「酒中の仙」と称したそうで、天から島流しになってこの世に来た仙人と言われたそうです。『天から島流し』って、相当酒癖が悪かったのでしょう!
Rihakus同時代の詩人で李白と交友のあった杜甫は李白について次のような漢詩を詠んでいます。
   『 李白一斗百篇  長安市上 酒家に眠る
     天子呼び来れども船に上がらす
    自ら称す 臣はこれ酒中の仙と 』
李白は酒を一斗(一升瓶で10本!)飲んでは詩を百篇創った、とは・・・。私にはとてもまね出来ませんねぇ・・・。

Rihaku2さてこの「李白 特別純米」どんな味わいでしょうか?!
例によってぬる燗で試してみました。ぽっと、純米酒らしい甘い香りが立ち上がりました。では甘口のお酒かというとのど越しに辛口の余韻が残りました。口当たりも良くてしかも安い!
更に冷蔵庫で冷やしても飲んでみました。ひんやりとした舌触りで甘い感触がありましたが、口の中で温まるにつれて辛口の味わいが立ち上がる感じがしました。
この酒造のホームページには、酒造の銘柄別に投票とコメントを記入することが出来るページがつくられています。それによると「李白 特別純米」は第5位、『ひやも燗もうまい。』、『バランスの良いお酒。』などのコメントが並んでいました。

[メモ] 15度、原材料:米(国産)、米麹(国産米)
     酒造好適米100%、精米歩合58%
     李白酒造有限会社 
     島根県松江市石橋町335番地
     Tel 0852-26-5555 http://www.rihaku.co.jp

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梅酒 大黒福梅

Daikokuume1今年も余すところ2日となりました。
この一年は皆さんにとってどのような年でしたでしょうか?
よく『終わりよければ、すべて良し』といいますが、私にとっては最悪の年になってしまいました。
12月に入ってから発熱はないものの鼻水が出るなど風邪の症状が続き10日間ほど家でごろごろしてました。そして症状が治まったと思ったら、親不知の虫歯がひどくなり抜歯。この歯を抜くのが大変で、なかなか抜けずかなり時間がかかり麻酔が効かなくなり激痛が・・・。ようやく抜けた歯を見ると2本の根がねじ曲がっていて、道理で素直にスパッと抜けなかったわけです。思わず先生に『性格がねじ曲がっていると、歯の根まで曲がるんですかね?!』と聞いてしまいました。おかげで虫歯の痛みからは解放されたものの、今度は抜歯の予後が大変で結局1週間ほどアルコールを控える羽目になりました。
・・・というわけで、12月は散々な月となり、この一年は『終わり悪ければ、すべてわるし』な印象です。
そこでなんとか【福】を取り戻そうと、お酒を飲むにあたって選んだのが・・・もらいものですが・・・「大黒福梅」という【梅酒】です。何といっても、【大黒様】が【福】をもって来る!!縁起がいいですねぇ!来年こそはもっと良くなる…ような気がします。
Kawachiw1さてこの「大黒福梅」は、大阪・羽曳野市の【河内ワイン】という会社で造られているとのこと。・・・えっ、大阪でワイン?・・・というのが最初の印象です。でも羽曳野地区では明治中期からブドウの栽培が始まり、昭和初期には全国一の生産量があったとか。・・・知りませんでした・・・。しかし台風の直撃によってブドウ棚が壊れ壊滅的な被害を受けたことから、昭和9年に金銅徳一氏がワイン造りに転換することを決断し、果実酒製造免許を取得し「金徳屋洋酒醸造元」を設立したのです。その後二代目金銅一氏が昭和53年に河内産ブドウを100%使った「河内ワイン」を製造販売し、平成8年に株式会社「河内ワイン」が設立され現在に至っています。
Kawachiw2Kawachiw4現在「河内ワイン」では、『ワインではなく和飲・・・和にあわせるをテーマに自由なワイン造りをする。』をコンセプトに、新しいKIEIシリーズ、古くからの河内葡萄酒シリーズがありますし、梅酒は福梅シリーズがあります。それぞれにユニークですが、特にラベルに注目です。河内葡萄酒と福梅の各シリーズはレトロなラベルがいい雰囲気を出してます。なおワイナリーには売店(右の写真)とレストラン(左)が併設されていて、レストランはなかなか良い雰囲気のようです。
さて来年こそは良い年となりますように!と祈念して、「大黒福梅」を飲んでみました。
Daikokuume2この「大黒福梅」は、初代金銅氏が仕込んだ特性梅酒にブランデーをベースとし、更に黒糖で仕込んだとのこと。一体全体どんな味わいか見当が付きませんが、先ずは飲んでみましょう!
グラスに注ぐと色はやや濃くて少し濁って(不透明な感じ)ました。香りはブランデーを甘くしたようなもので、ストレートで試してみましたが、口に含むととろりとした舌触りで、甘味が強いのでかなり濃厚な感じがしました。アルコール度が12度位と高いのでロックにしてみましたが、こちらのほうが甘味が抑えられ飲みやすくなりました。
今宵はこの一年の厄払い!酩酊していやなことを忘れるまで飲み続けますよ!!
・・・いささか眠くなりました。皆さまどうぞ良いお年をお迎えくださいzzzzz。

[メモ] 12度、原材料;梅、砂糖、醸造アルコール、ブランデー、黒糖
     株式会社 河内ワイン
     大阪府羽曳野市駒ヶ谷1027

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ウィスキー・クラウン・ロイヤル(Crown Royal)

今回はカナダのウィスキーを飲んでみました。
カナダのウィスキーは、ライムギを原料に使っており、トウモロコシをベースにした高純度(アルコール度95%)のグレーン・ウィスキーと掛け合わせて造っています。このため非常に軽いライトタイプのウィスキーと言われています。
Crownr1Crownr2さて「クラウン・ロヤル」を箱から取り出すと金糸のステッチが入った紫の袋にボトルが入ってました。ちょっと豪華な感じですし、名前からして何やら由緒ありげなウィスキーのようです。
実はこのウィスキー、1939年英国のジョージ四世とクイーン・エリザベス妃が初めてカナダを訪れることとなり、当時のシーグラム社社長のマミュエル・ブロンフマンが訪問を記念してウィスキーを贈ろうと発案して造ったのが始まりとのこと。ですからシングルモルトのように100年以上の歴史があるとは言えません。ただ何といっても王様への贈り物ですから醸造にはかなり神経を使ったようで、600種以上のモルトから50種を注意深く選定しブレンドしたそうです。
王様一行はカナダ国内を汽車で移動しましたが、列車に「クラウン・ロイヤル」を10ケース積んだ、とのエピソードがあります。
なおシーグラム社は1857年にカナダのオンタリオで創業しております。
またクラウン・ロイヤル蒸留所は、現在ロンドンに本部のある多国籍企業のDiageoの傘下になってます。
Crownr4さてこの「クラウン・ロイヤル」は、カナダのマニトバ州(カナダの中央部、アメリカと国境を接した州)、カナダで6番目に大きな湖・ウィニベク湖畔ギムリー(Gimli)市にあります。グーグルで見ると四角形の倉庫が整然と配置されてます。どうやらこれ等は熟成するための貯蔵庫のようです。
この「クラウン・ロイヤル」の原材料は、ライムギ、トウモロコシ、大麦で、8割を現地マニトバ州で調達しており、更に【水】は石灰岩で濾過されたウィニベク湖の水を使用しているとのこと。醸造所のあるギムリ市は北緯51度位なので、日本でいうと北海道を越して樺太のほぼ中央に位置します。ですからかなり寒冷な気候で、零下の気温が普通の地域なのです。
Crownr3さてどんな味わいか、早速試してみましょう!!
色はやや薄い黄金色で、香りはそんなに強くありませんでした。ストレートで試してみましたが、口に含んでも刺激がなく確かに軽くて飲みやすいものでした。日本での人気はどうなんでしょうか?「クラウン・ロイヤル」のホームページを見ると、レモンなどのジュースで割った飲み方が紹介されてますが、若い女性の支持を得ることが出来ると思いました。

[メモ] 40度 Crown Royal  Fine De Luxe
    The Crown Royal Distilling Company
    Toront Ontario CANADA

【余談】 ギムリー・グライダー
 ギムリー市の郊外に元カナダ空軍の基地があります。この基地は、1983年7月飛行中の旅客機が燃料切れを起こしグライダーのように空中を滑空し無事この基地の滑走路に着陸した事件で有名になりました。飛行中に燃料切れだなんて信じられませんが、ヤードポンド法とメートル法の表示を見誤ったことが原因のようです。
事故を起こした飛行機がグライダーのように着陸したことから、表記の呼び方になったとのこと。

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秩父の地酒3 武甲正宗

Bukou3Bukou4秩父で次に訪ねた酒造は、「武甲正宗」の柳田総本店です。「秩父錦」の酒造場は市の中心部から離れていたのに対して、こちらはメインストリートに面していて向かい側には大きなスーパーがありました。そして酒造の街角には秩父三十四箇所巡りの道標が建ってました(写真右)。この酒造は1753年(宝暦3年)といいますから江戸時代中期の創業で260年余の歴史があります。現在の建物は約190年前に八代目長谷川亀吉が建てたもので、中に入ると太い木材を沢山使っているのが分かりました。ちなみにこの店舗は2004年2月に国指定登録有形文化財になりました。
Bukou2Bukoumasa1_2日本酒は良い水が命、といわれてますが、この酒造は敷地の中庭に内井戸がありその水を使っているとのこと。この水を求めて何回も移転し、現在は平成の名水百選に選ばれた武甲山伏流水を使用しているそうです。
さて店舗の中に入ると先に述べたように太い木組みの内部が印象的でしたが、それ以上に各種銘柄の武甲正宗が並べられていて壮観でした(写真左)。どのお酒を選ぼうか!?散々迷いましたが、私は「武甲正宗 特別純米原酒 ひよおろし」と「純米酒 武甲正宗」を選びました。
Bukoumasa2Bukoumasa4先ず「ひやおろし」のほうですが、原酒と名乗るようにアルコール度が18度と高くしかも寒造りした清酒を火入れし低温熟成し、秋口の涼しくなる頃に生詰で出荷するという製法・・・いわゆる「ひやおろし」・・・で造られています。この「ひやおろし」はやや辛口で度数が高い原酒ですが、濃醇な旨みと熟成によるまろやかなコクが期待できます。・・・さてどんな味わいでしょうか!?
それともう一つの「純米酒」の方は、前述の武甲山の伏流水と厳選した酒米と米麹だけを使用した純米酒で、日本酒本来の旨みとコクを併せ持っているとのこと。そのまま常温でよし燗ならぬる燗が最適だそうで、旨みに幅のある芳醇なタイプなので料理との相性も良く、酒造は食中酒として楽しむように勧めています。
・・・こちらのお酒もどんな味わいか?!気になります!!
Bukoumasa3Bukoumasa5先ずは「ひやおろし」を常温で・・・そんなに香りは高くないものの辛口で、しかもアルコール度が高いせが濃厚な味わいでした。ぬる燗でも試してみましたが、匂いがきつくなったのでお勧めできません。・・・まぁ酔うことは出来ましたけどね・・・。むしろロックか冷酒にして飲むと口に含むと濃厚な味わいが口の中に広がり、それでいて辛口の余韻が残るものでした。
次の「純米酒」ですがぬる燗で試してみました。口に含むと柔らかい口当たりで純米酒の甘味と辛口のバランスがとれていると感じました。冷酒では試していませんが、バランスが良いお酒なので期待できます!!

[メモ] 武甲正宗 特別純米原酒 ひよおろし
    18度、原材料:米(国産)、米麹(国産米)、精米歩合:60%
    製造年月:平成28年10月

    純米酒 武甲正宗
    15度、原材料:米(国産)、米麹(国産米)、精米歩合:60%
    製造年月:平成28年9月


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秩父の地酒2・特別純米 秩父錦

Chichibun4前回は「秋あがり 無濾過原酒 秩父錦」を楽しみましたが、今回は特別純米の秩父錦を飲んでみました。
前回は酒蔵の歴史について紹介しましたが、肝心のお酒そのものについて述べなかったので、まずはその特徴から・・・
先ず第一に挙げられるのは、酒造りに適した自然だと考えます。秩父地方は寒暖の差・・・一日の温度差も、冬と夏の気温差も・・・が非常に大きく、酒造りに適した環境に恵まれていることです。
次に良質な水に恵まれていることでしょう!埼玉、山梨、長野の3県が接する甲武信ケ岳(こぶしがたけ)に源を発する荒川水系の水と、秩父山系の雪解け水が山肌にしみ込み樹林と石灰層に浄化されて、ミネラルを含んだ石清水に恵まれているのです。そして最後は厳選された酒造好適米を使っていることで、兵庫の山田錦や長野の美山錦が使われています。
Chichibumatsuriこのほかに私は秩父の土地柄が、秩父の地酒を磨いてきたように思います。・・・というのも、秩父地方には数多くの神事、お祭りが行われ・・・特に秩父夜祭り(写真左)などは有名です・・・、神事等には日本酒が必須だからです。こうした酒造りに適した自然環境と人々の営みが相まって、秩父の地酒を旨い酒に造り上げた、と私は考えます。
そして寛延二年(1749年)に創業した酒造は、手造りの伝統ある酒造りの技術を生かし磨きあげ、芳醇なコクのあるお酒として定評を得ているのだと思います。
さて今回の「特別純米 秩父錦」はどんな味わいでしょうか!?
Chichibun5この「特別純米」は秩父錦の中では最も人気が高いそうですが、データ的には、美山錦を使い60%まで精米、アルコール度は15%、日本酒度+2.0、酸度1.5に仕上げてあります。
ここで日本酒度は酒の甘辛の感じを左右しますが、0を中間とすると+2はほんの少し辛口の味わいになるようです。・・・なお【マイナス】が大きくなると甘口になる傾向があります。
次に酸度ですが、値が大きければ「こくがある、濃醇」、小さければ「さっぱり、淡麗」の味わいになるとのこと。・・・このデータは、「純米酒を極める」上原浩著・光文社新書の【日本酒度と酸度の関係から見る酒の味】(同書188頁)によると『淡麗辛口』となりますが、さてどんな味わいでしょうか?!
早速試してみましょう!
ラベルに記載されている「特別純米 秩父錦」の飲み方は、常温と冷やしてがお勧め(◎)で、私が好むぬる燗は〇でした。・・・なので先ずは常温で飲んでみました。口に含むと刺激が無くまろやかな感触!そしてのど越しにちょっぴり辛口の余韻が残りました。全体に優しい味わいのお酒でした。次に冷酒にして飲みました。冷たくしても口当たりが良くて飲みやすく、のど越しに辛口の余韻が少なく「あっさり系」のお酒でした。

[メモ]  15度以上16度未満、原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
      精米歩合 60%
      株式会社 矢尾本店
      埼玉県秩父市別所字久保ノ入1432番地
      Tel 0494-22-8811   http://www.yao.co.jp/


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秩父の地酒1・秋あがり 秩父錦

Chichibumori410月の晴れた或る日、秩父市の酒造巡りをしました。
秩父市には秩父錦と武甲正宗、と二つの銘柄があります。
先ず最初に秩父錦を訪ねました。秩父市の郊外を流れる荒川にかかる長い巴川橋を渡り山側に上ると中腹に【酒づくりの森】がありました。ここには、秩父錦の酒造場、酒蔵資料館、観光物産館があり、私は先ず歴史を知るために資料館へ!   
Chichibumori1・・・入ってみて驚きました!!この酒造は寛延二年(1749年)創業ですが、その当時の書類が展示されていたのです!創業者は矢尾喜兵衛ですが、近江商人を輩出した滋賀県の出身で、彼は次男であったため10代の半ばに家を出て、故郷から遠く離れた秩父の日野屋に丁稚奉公しました。勤勉に働き蓄財し寛延二年に酒造りを行うため独立したのです。資料館には、当時の役所への申請書?が展示されていて、説明によると『造った酒の石数に応じて納税する』という趣旨の文書だとのこと・・・もちろん毛筆、しかも達筆!・・・。このほか展示館には当時の酒造りの工程がジオラマでリアルに再現され、またいろいろな木製の道具も展示されてました。
Chichibumori2その中で明治の初期に撮ったと思われる集合写真が展示されていて、創業家を中心に酒造で働く人々が写っていました。
酒の仕込みが終わった冬の写真のようで、創業家の人達は足袋に下駄を履いてましたが、下働きの小僧さんは素足に草履でした。創業者はこうした小僧時代を頑張って一国一城の主となったんだな、とそんな感慨を起こさせる写真でした。更にこの資料館の2階から現在醸造している秩父錦の熟成庫が見学できました。近代的なクリーンルームで、それぞれに温度計が設置され温度管理されている様子が分かりました。
最後に物産館に入りましたが、いろんな秩父錦が販売されていたほかワイン、焼酎までも!更に酒饅頭やワインを仕込んだパウンドケーキなども!!
Chichibun1Chichibun2そこで私は「秋あがり 秩父錦 特別純米 無濾過原酒」と「秩父錦 特別純米酒」の二つを購入しました。
今回は「秋あがり 秩父錦」を飲んでみました。私の好きな純米酒で、しかも無濾過原酒!濾過せず火入れ(加熱殺菌)後水を加えない原酒で、しかも瓶貯蔵して夏を越した【秋あがり】ですからしっかりした味わいが期待できます。早速ぬる燗で試してみました。やや強い甘い香りがして、口に含むと純米酒特有の甘みがあるものの、のど越しは辛口の余韻が残り期待にたがわぬしっかりした味わいでした。
Chichibun3アルコール度が高い原酒なので冷酒にしてみましたが、口当たりが良く口の中で温まるにつれてしっかりした辛口の味わいを楽しむことができました。冷酒は飲みやすいのでつい盃を重ねてしまい酩酊してしまいました。

[メモ] 19度以上20度未満、美山錦、精米歩合60%
     酒度 ±0(中口:甘さと辛さの中間)、酸度2.0(濃い口)
     株式会社矢尾本店
     埼玉県秩父市別所字久保ノ入1432
     Tel 0494-22-8787 http://www.yao.co.jp/chichibunishiki/top.htm

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