芋焼酎・海童 春雲紫

Kaidous1久しぶりに芋焼酎を飲んでみました。
鹿児島県いちき串木野市【濱田酒造】の「海童 春雲紫(しゅんうんむらさき)」です。海童といえば『海童 祝いの赤』が有名で、その赤いボトルがよく知られています。今回の「海童」はボトルをうす紫色に着色してあります。これは紫芋(鹿児島県頴娃(えい)町産)を使っているためでしょう。そして「春雲紫」とは『春雲五色開』という言葉・・・春の雲は美しく五色とりどりに染まる・・・の五色の中に【紫】が入っていることから命名したとか。
なるほど紫芋の【紫】と雲の【紫】をかけているんですね!!
Kdenbeiさてこの濱田酒造、1866年(明治元年)創業と言いますから150年近く続く老舗ですが、実際には江戸時代から酒造りを行っていたようでかなり歴史のある酒造です。この酒造は年商136億円(全国6位、2014年のデータ)の大会社ですが、現社長が入社した40年前は地元商店との特約契約で、販売管理も会社で実施していたので出荷が増えても販売管理費が増加し利益は逆に減っていたそうです。その後この特約を廃止し自社卸しに転換したことで全国展開も可能となり、現在の売り上げ増につながったとのこと。
当時の経営決断が今日の隆盛を得たといえます。
KdenzouKkinzan濱田酒造は3つの酒造蔵を運用しています。
先ず創業地で創業当時の製法・・・明治大正期の木桶蒸留器の焼酎造り・・・を実践する【伝兵衛蔵】(右上写真)。そして最新設備を備えた【傳蔵院蔵】(左写真)。ここでは売れ筋の「海童」や「隠し蔵」などがつくられています。最後は江戸自体の製法を再現した【薩摩金山蔵】(2005年4月設立、右下写真)。
特に金山蔵は江戸末期から続いた串木野金山跡を利用し、坑道の一部を醸造設備を設置し、更に熟成貯蔵庫として利用するなど、焼酎蔵と金山跡地を兼ねたテーマパークとして活用されているとか。一見の価値はありそうです。
Kaidous2さて「海童 春雲紫」は、頴娃産の紫芋を使って白麹で仕込んでいます。こうして出来た原酒から雑味成分を除くためにろ過しますが、この海童では雑味成分を若干残す【粗(あら)ろ過】という方法で芋焼酎の本来の旨味を出すようにしているとか。このため少し白濁した状態になっているそうですが、見た目あまり気になりませんでした。
で、気になるのは味わいですが、実際どうなんでしょうか!?
先ずは定番のお湯割りで・・・。ややほんのり甘い香りがして、口に含むと刺激の少ない優しい感じがしました。そしてのど越しに辛口の余韻が残りました。次は連日暑い日が続いているので、冷蔵庫で冷やした水で割って飲んでみました。お湯割りのような甘い香りは感じられないものの、口の中で温まるにつれて甘みが強まりました。冷水割りは口当たりが良く、暑い夏には最適な飲み方だと思います。お勧めです!!

[メモ] 25度 原材料:さつまいも(鹿児島県産頴娃紫)、米麹(国産米)
     粗ろ過 うすにごり焼酎
     濱田酒造株式会社 傳蔵院蔵
     鹿児島県いちき串木野市西薩町17-7
    http://www.hamadasyuzou.co.jp/

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ワイン・Take-Bow(たけぼう)

Takebow20172このブログでは何回か取り上げてますが、「Take-Bow(たけぼう)」ワインは、山梨県甲州市のまるき葡萄酒(株)の【マイワイン・システム】による白ワインです。
ここで【マイワイン・システム】とは、甲州種の白ワインを辛口と樽熟成の2コースについて(例えば、辛口コースは100本、樽熟成コースは60本、など)、申し込んだ後5年間蔵出しする権利を購入するものです。このシステムにはラベル印刷サービスがあって、ラベル(例えば結婚記念日や孫の誕生記念、など)を作成してメールで送ると、蔵出しワインに貼り付けてもらえる特典があります。つまり唯一つのワインが手にすることができるのです。
しかしこの【マイワイン・システム】、45年前の1972年に始まったのですが貯蔵庫のスペース確保が難しくなったそうで、2016年8月に2015年度分をもって終了するとの連絡がありました。確かにワイナリーにとっては5年間の貯蔵分を毎年確保し続けるのはなかなか難しいのでしょう。
ところで、毎回ラベルのデザインを考えるのは意外と難しいものです。
Takebow20171もともとデザインの才能が無いのだから毎回苦労してます。まるきワイナリーの建物はモダンな洒落たもので、ワイナリーの門柱?には大きなワインボトルが設置されているので、この光景をラベルに取り入れることにしています。そうすると後は、背景とか字体を決めるだけなのに、認知症が始まった・・・と思う・・・私には毎回かなりの負担となっております。あれこれ考えて今回の「Take-Bow」のラベルは、庭に生えている半夏生(はんげしょう・季語、
初夏に咲く草花の名前でもある)を背景に使ってみました(写真右)。背景を全体にぼかしてみましたが、何の草花か分からなくなってしまいました・・・。
さてまるきワイナリーでは、ブドウの木の栽培に「不起草生栽培」法を取り入れてます。この方法は土地を耕さないのを基本とすることで、様々な微生物が住みつき悪い菌による土壌の病害を防ぐものです。更に羊を放し飼いにして羊が雑草を食べその糞を肥料にすることで持続的なサイクルを可能としています。
Photo_2このようにまるきワイナリーではブドウの木の栽培に努力を続けていますが、全国的にみるとブドウの苗木不足が問題となっているようです。新聞記事によると酒造メーカーはワインの醸造を倍増しようとしているものの苗木が不足していて、栽培農家も一過性のものではないか?との疑念もありブドウの苗木不足は当分続きそうだ、というのです。東京五輪を控え和食が注目されていて、私は国産ブドウ苗木からつくられる日本ワインは和食に合うと思うので、日本ワインの増産が期待されますが、なかなか思うようには行かないようです。
さて肝心のワインはどんな味わいでしょうか?さっそく試してみましょう!
開栓した直後はそんなに香りは強くないように感じました。そしてやや味が無いというか淡白なものでした。そこでしばらく時間をおいてから飲むと辛口の味わいが出てきました。2015年収穫の甲州種ブドウなので、まだ若いワインだからでしょうか?
冷蔵庫で冷やして飲みましたが、開栓後しばらく時間をおくことで適度な温度となり、しかもとんがった味わいがまろやかになるように思いました。

[メモ] 12%、甲州種、2015年収穫
     まるき葡萄酒株式会社
     山梨県甲州市勝沼町下岩崎2488
     http://www.marukiwine.co.jp/

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日本酒・獺祭(だっさい)

Dassai10今回取り上げるのは、山口県の旭酒造の「獺祭」です。このお酒は人気が高く、また値が張るので私は敬遠してましたが、父の日プレゼントということでありがたく頂戴しました。
プレゼントの中身は、【獺祭・純米大吟醸】の精米歩合が異なる3種類(写真右から、50、磨き3割9分、磨き2割3分)で、それぞれ300mlの小瓶が入ってました。そして【獺祭】という名前が入ったワイン・グラス(写真の右端)も付いてました。
Dassai12ところで精米とは、脱穀した玄米の表面に近い部分の蛋白質や脂肪分等を取り除き中心部のより純粋なデンプン質のみを残す工程で、球体に削る【球状精米】、米の表面を同じ厚さで削っていく【原形精米】、そして不要な部分を優先的に削る【扁平精米】があり、現在は扁平精米法が主流になっているそうです。
Dassai13それにしても【磨き2割3分】とは77%不要部分を削ることになりますが、どうやって測っているのでしょうか?
測定法には2種類あって、一つは精米後の白米重量を玄米重量で割る方法で【見かけの精米歩合】といい、もう一つは精米後の千粒の重量を原料である千粒の玄米で割ったもので【真正精米歩合】、とがあります。「獺祭」がどちらの方法で測ったもので表示しているのか分かりませんが、それにしても【磨き2割3分】はすごい数値だと思います。
Dassai14でもちょっと中途半端な数値だと思いませんか?!実は当初の目標は25%だったそうですが、ほかの酒造が24%を目標に精米するとの情報が入って急きょ2%アップの23%にしたとのこと。この2%のために1昼夜かかって、磨き上げるのに合計1週間かかったそうです。
さて旭酒造のホームページには「美味しく飲む方法」が掲載されています。
その具体的な方法は、①冷蔵庫に保存することが基本。②開栓後は2、3日で飲みきる。③お酒の温度は12度を基準とし、温度が上がるにつれて香りと旨みが変化するのを楽しむこと。要は冷やして飲むのが基本だそうで、そのためにワイン・グラスで飲むのがお勧めとか。
Dassai11さてどんな味わいか、それぞれ飲み比べてみました。
先ずは冷酒で・・・50、磨き3割9分、磨き2割3分の順に試してみました。率直に言ってよく分かりませんでした。ただ磨きの度合いが進むにつれて舌触りというか口に含んだ味わいがだんだんと濃くまったりとした感じになりました。
ところで私はぬる燗でも試してみました。こういうと『なんということだ!純米大吟醸を温めて飲むなんて!常識がないんじゃないか!』などと、非難されるかもしれません。実はこれには根拠があって、【人間の舌は体温に近い温度が一番旨みや甘みを強く感じる】と言われていて、『良い吟醸酒こそ燗にすべき』だそうです(上原浩著「純米酒を極める」光文社新書より)。・・・ということで、ぬる燗で飲んでみましたが、旨みや甘さが冷やしたものより強調されたように思いました。そしてのど越しに辛口の余韻が残りました。全体にまろやか、だけど辛口のしっかりした余韻を楽しめるお酒でした。

[メモ] 獺祭 純米大吟醸50 アルコール度16度、精米歩合50%
         純米大吟醸 磨き3割9分 アルコール度16度、精米歩合39%
         純米大吟醸 磨き2割3分 アルコール度16度、精米歩合23%
     旭酒造株式会社 山口県岩国市周東町獺越2167番地4
                 http://asahishuzou.ne.jp/

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イタリヤ・ワイン

Italianwine1このブログではいろんなアルコール類をとりあげてますが、ワインは相対的に少ないと思います。・・・で何故かと言うと、正直に言って『ワインは良く分からない。』からです。
もちろんワインを理解するためにワインに関する著作を読んでおり、なかでも辻静雄著「ワインの本」(新潮文庫)は私のような初心者にはちょうど良い入門書でした。この本が出版されたのは35年前の昭和57年で、その後ワインの世界ではカルフォルニア、ペルーやチリなどのいわゆる【ニューワールド】のワインが評価されるようになりました。ワインの選択肢が増えたのは喜ばしいことですが、私にとってワインの選択はますます難しいものになったのです。さてこんな私が最近【横着な】方法でワインを選ぶ方法を見つけました。
Italianmapそれはデパートが年に数回提供する「リカー・セレクション」で、ワインを選ぶことです。ワインは、例えば【シャブリ生産者別飲み比べセット】、【ボルドー・グレートビンテージ赤ワインセット】、【スペイン濃厚赤ワインセット】、などなど。これ等のワインはデパートのバイヤーが選んだので当たり外れがないし、未知のワインを知る機会にもなります。・・・ということで今回【イタリア10州10品種赤ワインセット】を取り寄せてみました。この中で私が気に入った赤ワインを3本紹介しましょう!!
Iwinechianti最初はトスカーナ州の「フロレジア・ヴィオラ・キアンティ」です。
トスカーナはイタリア半島の中西部にあり州都はフィレンツェで、イタリア・ルネッサンスの中心地。日本人には馴染みの深いピサの斜塔や古都シエーナなどがあります。この地方ではワインの他、オリーブ、小麦などが栽培されています。なお赤ワインは「キヤンティ」の名が付けられています。ラベルは深い青色が基調のエレガントなデザイン!格付けはイタリア・ワインの最高級DOCGです。ワインセットにこうした高い格付けのワインが入っていると、なんだか得した気持ちになります。
テイストはなめらかな口当たりでラベルと同じくエレガントな味わいでした。
Iwinechunky次は、プーリア州の「チャンキー・レッド・ジンファンデル」です。
イタリアは国の形がブーツにたとえられますが、プーリア州はブーツのカカトになりアドリア海を隔ててギリシャに向き合っています。山岳がほとんど無く平野と丘陵だけで肥沃な平原が広がっているとか。ラベルを良く見ると【象】が自転車に乗って鼻で「赤」と書かれた旗を振っているというユーモラスなものです。それにしても何故【象】がラベルに?!調べてみましたが、良く分かりませんでした。
口にしてみると、果実の香りがしてフルボディと言うんでしょうか、しっかりした味わいでした。ワインの格付けは記載してありませんでしたが、美味しいワインでした。
Iwineciroそして最後は、カラブリア州の「チロ・ロッソ・クラッシコ」です。
カラブリア州はブーツのつま先にあたり、地中海性気候でブドウ栽培が盛んな地域です。そのためでしょうか、ラベルは青い空とブドウ畑をイメージしたカラフルなもので、フランス・ワインの正統的なラベルとは違って開放的な感じがします。なお州内の90%が赤ワインを栽培しているとか。このワインにはDOCというDOCGに次ぐ格付けがされています。
香りが豊かなワインでフルーティな、そして軽快でエレガントな味わいでした。

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ウィスキー・Platte Valley(プラット ヴァレー)

Plattvalley1久しぶりにウィスキーを飲んでみました。
アメリカ・ミズーリィの「Platte Valley(プラット ヴァリー)」です。ラベルには【100%Corn】との表示がありました。【Corn】つまりトウモロコシ100%のウィスキーなのです。トウモロコシを原材料とするのはアメリカではバーボン・ウィスキーがよく知られています。ではこれはバーボン・ウィスキーなのか?バーボンとの違いは何なのか?・・・調べてみると・・・アメリカの法律によると原材料のトウモロコシが51%以上ならバーボン、80%以上であればコーン、と称することが出来るとされています。ここで紹介する「Platte Valley」は100%なので、当然コーン・・・トウモロコシ・ウィスキー?!・・・と呼ぶのでしょう!!
Plattvalley3_2さてこのウィスキーを造っているのはMcCormick(マコーミック)蒸留所です。この蒸留所は1856年現在地に設立されたのですが、この地は地下水が湧き出る泉があったのが決め手になったそうです。日本酒もそうですがやはり【水】は醸造にとって大切ですね(写真はFaceBookから借用しました)。
設立当初はウォッカの蒸留が主力で他にアルコール飲料の輸入をしていて、3代目のオーナーの時に現在の社名マコーミック蒸留所に改めたそうです。この蒸留所が大きく発展したのは1992年マイク・グリーサー(Mike Griesser)が就任してからで、当時社員が35名、売り上げが5000万ドルだったのが、14年後の2006年には186名、15000万ドル、と約3倍の規模になりました。
Singlegrainところで「グレーン・ウィスキー」なるものをご存知でしょうか?
『シングルモルトを愉しむ』(土屋守著、光文社新書)によると1800年代に連続式蒸留器が発明され高アルコール度のウィスキーが製造されるようになりました。連続式ではアルコール度数94.8%なるものも実現可能ですが、でもこんなに高いと没個性的になってしまうとか。当時『モルトは癖が強く、一方グレーンは味もそっけも無い』との評判でした。ならばモルトとグレーンを掛け合わせてみてはどうだろうかという発想をした人物がいて、トライしたら風味も安定し旨いウィスキーが出来ました。以来グレーンウィスキーは専らブレンド・ウィスキーに使われるようになったのです。そして当初は小麦や大麦が使われていたのが、安価なトウモロコシが原材料として使われるようになったのです。
なお一例として、サントリーの角瓶のラベルを見ると、【モルト、グレーン】との表示があります。参考にアイリッシュ・ウィスキーのシングル・グレーンの写真を載せます。
Plattvalley2話が横にそれてしまいましたが、トウモロコシ・ウィスキー「Platte Valley」はどんな味わいでしょうか?
色はうすい黄色、淡黄色で、やや鼻にツンとくる刺激がありました。かなりガツン系かな?!と思って口に含んだところ、意外にマイルドでのど越しにやや辛口の余韻が残る味わいでした。
女性にもお勧めのウィスキーだと思います。

[メモ] 40%、100% Straight Corn Whiskey
    Selected & Bottled by McCormick Distilling Co.
    Weston, MO

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日本酒・丹沢山

Tanzawa2今回紹介するのは、神奈川県山北町・川西屋酒造店の「純米酒 丹沢山」です。なお「丹沢山」は『たんざわさん』と呼ぶそうです。・・・で実はこのお酒、知人から『美味しいお酒だよ!』と言われて貰ったものです。ラベルには【純米酒】という表示の他に【吟醸造り】とも・・・【純米吟醸】とはどう違うのかな?そんな疑問もあってちょっと調べてみました。
さて神奈川県は東京都の隣ですが、山北町がどこにあるのか私には見当つきません。地図を見ると・・・山北町は神奈川県の西部にあり、町の中心部は東名高速の大井松田インターを過ぎてJR御殿場線と高速に挟まれた地域で、その他はほとんどは丹沢山系などの山地です。
Tanzawa1この酒造は1897年(明治35年)創業で約120年続いていて、その酒造りのポリシーは【食べ物との一体感】で日本酒と食べ物の調和を追究しているとのこと。そのため原材料には最高のものを求め、特に酒造好適米には足柄若水、越後五百万石などを使い、特に地元産の足柄若水は農家と栽培契約を結んでいるそうです。更に仕込み水には、丹沢山系の地下水を使っているとのこと。
さて冒頭記した純米酒の「吟醸造り」と「純米吟醸」との違いですが、裏のラベルを見ると「純米吟醸 丹沢山」と書いてありました。・・・なぁんだ、同じことか・・・まぁ当然かもしれませんが、この酒造では「手造り吟醸造り」として酒造好適米を少量ずつ(10kg程度)洗米し低温で長期発酵させる方法を行っているそうです。少量ずつなのでかなり手間ひまのかかる製法だと思います。そして仕込みは三段仕込みだそうで、①酵母を増やす【初添え】、次に麹と米を加えてアルコールを生成する②仲添えと③留め添えを繰り返す工程を経て日本酒を造っているとのこと。
Tanzawa3さて「純米吟醸 丹沢山」の飲み心地は?
冷やして飲むのがお勧めとのことなので、冷酒にして飲んでみました。
先ず口に含むとほんのり甘味を感じました。そして口の中で温まると芳醇な香りが強くなり、でものど越しには辛口の余韻が残る、という味わいでした。口当たりもいいし、ついつい盃を重ねてしまいました。要注意のお酒でした。


[メモ] 15度以上16度未満 原材料:播州山田錦(兵庫県産)、米麹(国産米)
    精米歩合 55%、日本酒度 +3.5、2017年2月製造
    合資会社 川西屋酒造店
    神奈川県足柄上郡山北町山北250

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芋焼酎・霧島 志比田工場原酒

Kirishimag1今回は【黒霧】や【白霧】と呼ばれる霧島シリーズで有名な霧島酒造の「芋焼酎 霧島 志比田工場原酒」をとりあげます。ラベルには【原酒】という文字が大きく書かれており、筆記体で「Kirishima Shibita Distillery Row Spirits」の文字も!
外国の方を意識したラベルと見受けました。
ラベルにはアルコール分36%となってます。一般に焼酎は25%か20%なので、36%は確かに高いアルコール分です。でも原酒と言うからにはもっと高いのでは?との疑問がわきます。一体全体「原酒」の定義はどうなっているのでしょうか?我が国ではアルコール類は【酒税法】で決められていて、焼酎は次のように定められています。
①ウィスキーと区別するため、発芽した穀類を使用しないこと。
②ウォッカと区別するため、白樺の炭などで濾過しないこと。
③アルコール度数は、連続式蒸留の場合36度未満、単式蒸留の場合45度以下とすること。   などです。
一般に何回も連続して蒸留すると度数は上がっていきます。例えばウィスキーの仲間にグレーン・ウィスキーがありますが、これは連続式蒸留法でアルコール度は94.8%に達するとか。こうなるとアルコール度は高いものの風味は無くなり没個性になってしまうそうです。このため連続式蒸留による焼酎の度数は36度未満と決められています。一方単式蒸留法では風味豊かな個性的な焼酎が特徴ですが、アルコール度を高めれば良いというものではないそうです。例えば原酒で40度と60度のものを考えると、水分はそれぞれ60%と40%になります。香味成分が水分中にあると考えると、水分が多い原酒40度の方が香味分が60度よりも高くなるので、原酒のアルコール度が高ければ良いとは限らないのです。
こうしたことから単式蒸留方式は45度以下と定められたそうです。
こうした税法上の規定を頭に入れて、今回の「霧島 志比田工場原酒」を見ると『アルコール分36%、単式蒸留』となっています。これはどういうことか?ホームページを見ましたが特に説明はありませんでした。
まぁ、45度以下までアルコール分を高く抽出できるけど、36度(%)がちょうど風味との兼ね合いで丁度良いバランスだったから、かもしれません。
Kirishimag2さてこの「霧島 原酒」は、原材料に南九州産さつまいも「黄金千貫」を、仕込み水に「霧島裂罅(れっか)水」を使っているとか。ここで【裂罅】という難しい言葉が出てきましたが、これは「さけめ」とか「われめ」の意味で、都城盆地の地下に溜まった霧島山麓の伏流水が湧き出ている水を仕込み水として使っているとのこと。
さてこの「原酒」の飲み方のお勧めはストレートだそうです。
なるほど、『ストレートでも飲みやすいようにアルコール分を36%にしたのだろう』と納得しました。いつも焼酎はお湯割りで試すのですが、今宵はストレートで飲んでみましょう!
ウ~ン、最初に少し甘味を感じましたが、口の中で温まるにつれてしっかりとした味わい・コクを感じました。正にストレートで楽しめる芋焼酎でした。原酒の法定上の最高度数45度(%)にしなかった霧島酒造の商品企画に納得です。

[メモ] 36%、原材料:さつま芋、米こうじ(国産米)
    霧島酒造株式会社
    宮崎県都城市下川東4-28-1
    http://www.kirishima.co.jp/

【余談】 うまいもので飲む「うまいものはうまい」
KirishimagobouKirishimakinako  霧島酒造のホームページに、上記のコーナーがあります。このコーナーでは宮崎県の野菜などの特産品や食べ物を紹介しています。焼酎を飲みながらこれ等の特産物をいただくのも良いかもしれないと考え、私の独断で都城市の物産を紹介します。
先ずは【元気坊】で、都城特産こぼうのしょうゆ漬けです。
Kirishimasoba焼酎・お湯割りのつまみに良いでしょう。次はメインに【きなこ豚】です。これは豚を生育するのにきな粉とトウモロコシ等をブレンドした飼料を使っているとか。
そして最後の締めは、地元の【手打ちそば】を食べましょう!

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日本酒・副将軍

Fukushougun1今年はホントついてない年です。3月に体調を崩して喉や鼻を痛め、更に4月に入ると検査入院を余儀なくされる、など・・・。
このためブログの更新が滞りましたが、なんとか回復したので
たまってるお酒のレポートを再開したいと思います。
・・・なにっ!!体調悪くても酒を飲んだのか!? 
・・・はい、さし障りのない程度に・・・
ということで、いささか旧聞に属する情報からアップします。
Kairakuen1Kairakuen2_23月に水戸に行き偕楽園、弘道館などを見学し、「副将軍」のブランドを出している明利酒類(株)を訪ねました。
偕楽園は、金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつといわれていて、私はやっとこの歳で三名園を訪ね終えました。偕楽園は、幕末を生きた水戸藩第九代藩主徳川斉昭が飢饉と軍用の非常食として梅に着目して造園したと言われてます。また斉昭は文武両道の修練する場として弘道館も造りました。
Kairakuen3当日はあいにく雨模様で広い庭園をくまなく見ることはできませんでしたが、見事な梅林は一見の価値がありますし、うっそうとした孟宗竹の林、こんこんと湧き出る吐玉泉など、変化に富んだ造りでした。なお吐玉泉は大理石をくりぬいた井筒から水が湧き出る構造で、造園当初からのものだとか。
Koudokan次に訪ねたのは弘道館です。市の中心部にあり、藩士の師弟が儒学のみならず医学、薬学、天文学、兵学など、実用的な学問を学んだとされてます。中に入ってまず驚いたのは、天井の高さです。我が家のちまちました造りとは違って廊下も幅広く開放的な造りで、この藩校を造った斉昭の熱意がうかがわれました。庭には600本を越える梅が開花していて、館内からの景色は一見の価値があります。
さて水戸の歴史に触れた後は、お楽しみの酒造巡りです。
選んだのは「明利酒類」という酒造で、偶然にも以前ブログでこの酒造の「百年梅酒プレミアム」を取り上げていました(2015年12月)。
Besshunnkan工場見学は難しいので、会社に隣接した「別春館」という展示館を訪ねました。ここでは2階に酒造りの歴史が展示されていて、1階ではブランド銘柄「副将軍」や各種梅酒が展示販売されてました。
2階の展示室に年譜が掲げてあり、それによると創業は幕末の安政年間に加藤高蔵氏が創業、戦後1950年(昭和25年)に明利酒類(株)を設立したとの事。最初は焼酎を造っていて、その後梅酒、清酒の製造免許を取得したそうです。この酒造の特筆すべき点は、清酒の製造に必要な【清酒酵母】の製造免許を取得し、「明利小川酵母」を造り(1968年)、その後も1995年に新酵母「M310」を開発したことです。
Fukushougun3Fukushougun5さてあれこれ迷ったあげく、【副将軍】の「純米吟醸」と「特別本醸造・生貯蔵酒」の2本を購入しました。
ブランド銘は天下の副将軍、第二代藩主水戸光圀公から採ったのはいうまでもありません。ラベルのデザインも助さん角さんを従えた光圀公(やや劇画調)と葵の御紋があしらってあります。
さて気になるのはその味わい。生貯蔵は冷酒で飲みましたが、甘さを抑えたちょっとあっさり系で口当たりが良くつい飲み過ぎてしまいました。一方純米吟醸の方はぬる燗で試してみました。純米酒らしく香り豊かでまろやかな味わいでした。この純米吟醸酒では「M310」酵母を使って醸造しているそうです。

[メモ]  ・副将軍 特別本醸造 生貯蔵
      15度、米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
      ファインセラミックス膜を用いて濾過しているとのこと。
      ・副将軍 純米吟醸
      15度、米(国産)、米麹(国産米)、精米歩合50%
   明利酒類株式会社 茨城県水戸市元吉田町338

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麦焼酎・白猿

Shirozaru1今回紹介するのは、小正醸造の麦焼酎「白猿」です。
この焼酎はスーパーの棚に普通に並んでました。では何故沢山並べられている焼酎の中から選んだのか?というと、それは【ワインのような気品ある香り】というキャッチコピーと共に、ワイングラスを掲げた白い猿のイラストに注意がいったからです。
でもキャッチコピーの【気品ある香り】って何でしょう??
この「白猿」は酵母に【ワイン酵母】を使っているので、【ワインのような気品ある香り】としたんでしょうけど、これはまるで『ワインは高級、なので香りにも気品がある。』という先入観?があるように思います。・・・まぁ、目くじらを立てるようなことではないか!・・・でも良くできたキャッチコピー!!何故なら私が思わず買ってしまったんだから。
Komasaj2小正醸造は創業が1883年(明治16年)と言いますから130年余ほど続く酒造です。この酒造は日本で初めて長期熟成の焼酎を造ったことで知られています。『世界の蒸留酒は貯蔵熟成されている。ならば焼酎でも可能ではないか?』という発想で試行錯誤し、1951年米焼酎の原酒をオーク樽に入れ6年間熟成した1957年に「メローコズル」として発売したのが最初だそうです。なお長期熟成貯蔵庫は日本三大砂丘のひとつである「吹上浜」に面し気象条件に左右されないよう地下貯蔵方式にしているそうです。こうした点にもこの酒造のこだわりを感じます。(酒造のホームページとグーグルアースの画像を参考まで掲載します。)
Komasaj3現在複数のブランドがあります。例えば『小鶴』、『蔵の師魂』、そして『猿』、など。それぞれに芋、麦、米を材料に使った焼酎を醸造しています。例えば今回取り上げる『猿』ブランドには、『白猿』の他に紫芋を使った『赤猿』、黒麹を使った『黒猿』、黄麹を使った『黄猿』(どちらも、さつま芋が原材料)といった具合です。
さてこの「白猿」の特徴は、最初に述べたように【ワイン酵母】を使っていることでしょう。焼酎の醸造になんでわざわざ【ワイン酵母】を?という疑問が生じますが、これまでの麦焼酎にはない『果実のような濃醇な香り』を出したかったそうです。確かに麦焼酎自体はあまり香りが無くグレーンウィスキーのような味わいだと思います。そこでこの酒造では、原材料に二条大麦を使い、酵素力の高い白麹で糖化を促進し、次にワイン酵母でアルコール発酵を行いますがこの時低温発酵でゆっくり発酵させ、更に低温蒸留を行うことで濃醇な甘い香りを出すことに成功したとのこと。低温蒸留とはいえある程度高温でないと蒸留できないと思うんですが、どうなんでしょうか?
良く分かりません。
まぁ、それはともかく試飲してみましょう!
ワインのような気品ある香りがするのでしょうか!?
先ずは香りを・・・ウ~ン、確かにほんのり甘い香りがしましたが、これを気品があると言うんでしょうか??微妙ですねぇ・・・でお湯割りで試してみました。香りはそんなに強くないけど、口当たりは確かに甘味が増しのど越しに辛口の余韻が残るように感じました。全体として、高貴な香りがする麦焼酎というよりもちょっと甘味を感じる飲みやすい麦焼酎でした。

[メモ] 25度、原材料:麦、麦こうじ
    小正醸造株式会社
    鹿児島県日置市日吉町日置3314
    Tel 099-292-3535

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日本酒・ふるさとの地酒(越後・糸魚川)

Nunagawa1私の手元には「ふるさとの地酒」というお酒のパックがあります。ここでいう【ふるさと】とは越後・糸魚川の奴奈川(ぬながわ)地域のことで、ここでは古くから良質の米と清らかな水を使った酒造りが盛んとのこと。このパックは奴奈川の酒造が持ち寄った清酒を詰め合わせたものです。先日知人から頂いて、全国区ではない無名のお酒ですが、酒どころ越後の珍しいお酒なので紹介したいと思います。
Nunagawa2このようなお酒のパックでは、同じ酒造の異なる種類・・・たとえば純米吟醸、特別本醸造、など・・・を詰め合わせたのを良く見かけますが、私が手にしているのは三つの酒造がそれぞれ異なるタイプのお酒を持ち寄ったものです。発売元は糸魚川市の「富江商店」となっているので、地域おこしを兼ねた企画商品かもしれません。
さてそれぞれどんな酒造、銘柄かみていきましょう!
Yukituru1Yukituru2【雪鶴】 本醸造、生貯蔵。 田原酒造㈱。
創業は明治30年(1897年)といいますから120年続く老舗です。銘柄の【雪鶴】は鶴が縁起が良いことと、【雪に舞う鶴】は気品があり、酒造りの目標とする『うるわしく気高い酒質』を表している、として命名したとのことです。仕込み水は糸魚川市にある標高1500mの頸城駒ヶ岳の山麓を源とする天然の湧水を使い、新潟県産の酒造好適米「五百万石」を使用しています。
「生貯蔵酒」との表示があったので冷やして飲んでみました。少し甘味を感じたものの柔らかい口当たりで、口の中で温まると少し辛味を感じることが出来ました。
Kenshin1Kenshin2【謙信】 純米吟醸。 池田屋酒造㈱。
越後と言えば戦国武将「上杉謙信」公!その名を冠した【謙信】を造る「池田屋酒造」は、創業が文化九年(1812年)という歴史ある酒造です。生産石高は900石(1升瓶で9万本分)と少ないものの小さい蔵ならではの手作り感を大切にした酒造りを行っているそうです。仕込み水は日本アルプスの白馬岳を水源とする姫川の伏流水を使い、酒造好適米をぜいたくに使っているとのこと。
最初ちょっと甘味を感じたものの、のど越しに辛口の余韻が残る味わいでした。
Tukimizu1Tukimizu2【月不見の池】 特別本醸造、生貯蔵。 猪又酒造㈱。
銘柄は『月見ずの池』と読みます。ちょっと珍しいネーミングです。創業は明治23年(1890年)で【雪鶴】の田原酒造とほぼ同じ時期です。この酒造では同じ地域のなかで早くから純米酒造りを手掛け、昭和40年(1965年)には純米酒「奴奈姫(ぬなひめ)」を発売しています。この奴奈姫は神話の時代この地域を統治していたとの言い伝えがあり、ヒスイの女神、酒造りの名人と言われたそうです。ヒスイと酒では落差というか違いが大きく『どうだろう?ほんとかな?!』と思うものの、古事記には奴奈姫と大国主命とのロマンスの記述があるそうで、まんざら作り話ではなさそうです。
さて【月不見の池】の名前ですが、これは早川郷という藤の名所がありその中の小さな池は春になると雪解け水で満水となり、藤の季節にはつるが水面を覆い尽くすほどに伸びて月を見ることが出来ないほどである、ということから名付けられたそうです。地元ならではの銘柄で、いわれを知るとより親しみがわきました。
このお酒は「生貯蔵酒」だったので冷酒にして飲んでみました。少し甘い香りがして、全体に甘口なものの切れの良い味わいのお酒でした。
三種三様のお酒を味わいましたが、それぞれに個性があり美味しいお酒でした。やはり米処の新潟で、日本アルプスなどの山々を背後にひかえた糸魚川は伏流水に恵まれているからでしょう!
糸魚川市には更に2つ酒造があります。それらは、加賀の井酒造(創業慶安3年、1650年)と渡辺酒造(創業明治元年、1868年)で、前述の3蔵と合わせて【糸魚川五蔵】と称しているとのこと。
ただ残念なことに、この五蔵の中で一番歴史がある「加賀の井酒造」は、昨年12月22日の【糸魚川大火】で全焼する災難にあいました。
一日も早く再起されるよう祈念しています。

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