芋焼酎・せごどん

Segodon1スーパーの焼酎コーナーにど派手な赤い箱が目に入りました。「せごどん」と書いてあります。おっ!これは今年(2018年)正月から始まったNHK大河ドラマ【せごどん】にあやかった焼酎!
・・・と言うことで、早速購入しました。
焼酎「せごどん」は、大河ドラマの放送が決まってから販売されたそうで、さすがに素早い商品化です。
それにしても【せごどん】とはどういう意味でしょうか?・・・元々は【西郷殿】という目上に対する敬意を表した言葉が【西郷どん】と親しみのニュアンスが加わり鹿児島弁で【せごどん】となったようです。つまり鹿児島で西郷どんを表す方言の【せごどん】を、素早く商品化した吹上焼酎の戦略勝ちと言えそうです。
Fukiageさてこの吹上焼酎の創業は明治29年(1896年)となってます。それまでは織物業を生業としていたそうですか、この年に辻宗平が焼酎の製造を始めたとのこと。その後昭和に入って宗平の三男(井料才吉)が相続し昭和26年(1951年)に酒類製造免許を取得し吹上焼酎に社名を変更、更に2年後には酒類小売業免許を得て現在に至っていますが、従業員16名という小さな酒造です。
この酒造のこだわりは『芋づくり』とのこと。焼酎の原料となるさつま芋には、黄金千貫、安納芋、栗黄金、等がありますが、先ずは土づくり・・・畝をつくり腐葉土で柔らかく湿った土となるように整えることから始めるそうです。そして苗付け、肥料を加えて育てますが、一番苦労するのが雑草取りだそうで、こうした手間暇をかけることで美味しい焼酎が出来るんですね・・・。
Segodon3この「せごどん」は、鹿児島県産のさつま芋・黄金千貫と黒麹を使いしかも杜氏で有名な黒瀬杜氏伝承の技で造ったとのこと。三拍子揃っているので、かなり期待できる芋焼酎です。
早速お湯割りで試してみました。
ほんのり甘い香りがして、まさに芋焼酎!口に含むと刺激があまりなくて、全体として柔らかで優しい味わいでした。黒麹を使った芋焼酎は、どちらかと言えばガツン系という印象が私にはあるので、ちょっと意外な感じがしましたが、これはこれで納得のいく味わいでした。

[メモ] 25度、さつまいも、米こうじ(国産米)
     吹上焼酎株式会社
     鹿児島県南さつま市加世田宮原1806番地
     Tel 0993-52-2765 http://www.fukiage.co.jp


【余談】  西郷どんの顔
     吹上焼酎のホームページでは、薩摩の英雄として西郷隆盛と小松帯刀を紹介してます。そこで西郷どんの知られざる逸話が紹介されています。
西郷どんは身長180センチ、体重110キロといわれてますが、本人と特定される写真は現存してないそうです。では教科書などに載っている肖像画はどうなのか?
これはイタリア人の銅版画家が実弟などの身内をモデルに描いたものだそうです。実際に西郷どんに会ったイギリスの外交官アーネスト・サトウは『黒いダイヤのように大きく光る眼だった。』といっているそうですから、肖像画は実像を反映しているようです。

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スペイン・赤ワイン

Lanzos1Allozo1今回はスペインのワインを飲んでみましたので、紹介します。といっても私はワインについてはあまり知識が無く、スペイン・ワインでどれが良いのか分かりません。そこで手軽な方法で、デパートお勧めの「スペイン・ワイン・セット」を購入してみました。これなら多分当たり外れはないだろう・・・との読みです。
さて世界地図でスペインを調べると、フランスとの国境であるピレネー山脈をはさんで北のフランスには平野が多いのに対して、南のスペインは平野が少なく高原地帯であることが分かります。このためスペインは乾燥した地域で夏は酷暑、冬は極寒という厳しい気候で、こうした環境で育ったブドウから出来るワインは重くしっかりとしたコクのあるワイン・・・特に赤ワイン・・・が多いそうです。
スペインのワインは紀元前が発祥だそうで、その後ローマ帝国時代にワインの醸造技術が発達したものの、イスラム教による禁酒の影響で下火となり、その後の大航海時代とともにワイン造りが再び盛んになるなど、時代の影響を大きく受けてきました。20世紀に入るとワインの原産地呼称制度といういわば身分証明制度が設けられ品質の維持に貢献しています。
Spainmapここでスペインにおけるワインの格付けを見てみましょう!
畑限定の格付けには2種類あります。
      1. Vino de Pago Calificada (VPCa) 
      2. Vino de Pago (V.P)   
原産地による格付けには3区分あります。 
      1. Denominacion de Origen Calificada (DOCa)
      2. Denominacion de Origen (DO)
      3. Vino de Calidad con Indicacion Geofrafica (VCIG)
更に保護地理的表示という規格もあります。
      1. Vino de la Tierra (VdlT) 地方ワインの表示。
      2. Vino de Mesa  テーブル・ワインのこと。 
またワインの熟成期間により表示が決まっています(赤ワインの場合)。
      1.グラン レゼルバ  オーク樽と瓶で最低60か月熟成。
      2.レゼルバ  オーク樽と瓶で最低36か月熟成。
      3.クリアンサ オーク樽と瓶で最低24か月熟成。
Lanzos2最初に紹介するのは「LANZOS ランソス・ティント」です。
ここで【ティント】はスペイン語のTintoで赤のことです。
このラベルには【Vino de la Tierra de Castilla y Leon】とあり、ここで【de Castilla y Leon】はスペインの北西部の地方(図の緑色)で、このワインの産地を示すとともに前述の格付けで言うと地方ワインであることを示しています。このワインはコルクではなくスクリューキャップを使っていることから量産型ワインであることが分かります。またラベルに羊が描かれています。これは山梨・甲州市の【まるきワイナリー】で羊の放牧によって雑草の除去を行っていますが、これと同じ方法を行っているのではないかと想像してしまいます。
このワインを飲んだ印象ですが、フルーツの香りが豊かでフレッシュな味わいでした。今やあえて格付けを取らないワイナリーが増えているそうです。それは自由なワイン造りをしたいためだとか・・・このワインはそうした考えを反映したものかもしれません。
Allozo2次のワインは「ALLOZO Rererv」です。
このラベルには【Denominacion de Origen】の表示があります。更に【Rererv】、【LAMANCHA】の表示もあることからラ・マンチャ地方のワインで熟成期間が3年位、DOの格付けであることが分かります。
・・・で、ラ・マンチャ(図の赤色)といえばセルバンテスの『ドンキホーテ』が有名ですよね!この地方は標高600mの高原で、セルバンテスは『9か月の冬、3か月の地獄』と言っていたそうで、寒暖の差が大きい極端な大陸性気候を言い表しています。こうした気候で元気なのがテンプラニーニョという赤ワイン用のブドウです。そう言えばこの「ALLOZO Rererv」も「LANZOS」もこのテンプラニーニョ種を使っています。
さてこのワインの味わいですが、香りが豊かで酸味とタンニン(渋み)を感じました。全体としてしっかりとした味わいのワインでした。

[メモ]   「LANZOS TINTO」  2015  Tempranillo 
Vino de la Tierra de Castilla y Leon  Producto de Espana

      「ALLOZO Rererv」 2012  Tempranillo
      LA MANCHA Denominacion de Origen Producto de Espana
                

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米焼酎・オオスズメバチ

Lsuzume1今回は米焼酎の「オオスズメバチ」を飲んでみましたが、我が家では一悶着がありました。・・・といっても大したことではありません。この焼酎の瓶を妻に見せたところ、『あらいやだ!オオスズメバチが入っているの?!』とのたまわったのです。どうやらマムシ酒と同じようにスズメバチが入った焼酎を想像したようです。
もちろん瓶の中に何も入っていないのを見て安心してましたが、確かにインパクトの強い名前です。
さてこの米焼酎、熊本の千代の園酒造のもので【20年古酒】の文字がラベルにあります。ChiyonosonoChibusan_kofun千代の園酒造は熊本県の北部、福岡県に接する山鹿市にありますが、この地域は古墳群があることで知られていて、「チブサン古墳」という前方後円墳が有名です。【古墳のあるところにはお酒あり】という言葉があるそうで、これは古代から儀式に際してお酒が役割を果たしてきているからでしょう。
この地に明治29年(1896年)に米問屋を営んでいた本田喜久八が酒造りを始めたのが千代の園酒造のルーツで、清酒「清龍」を販売したほか酒米の品種改良に取り組み【九州神力】を造りだしたとのこと。その後1960年(昭和35年)に「千代の園酒造」に組織変更して現在に至っています。この酒造の特筆すべきところは、清酒と米焼酎の他に「赤酒」も造っていることです。
Akasake実は私は「赤酒」について知らなかったので調べてみました。
「赤酒」は「灰持酒(あくもちざけ)」と言って、醸造過程のもろみに灰を入れたものです。灰を入れる理由は結論から言うと殺菌です。一般に酒は酸性、灰はアルカリ性なので、灰を入れることによって中和作用で腐敗の原因となる酸性細菌の育成を阻害する効果があります。その結果酒の成分のアミノ酸と糖が反応して赤みを帯びた酒となります。つまり現在主流の酒を加熱する【火入れ】による低温殺菌の代わりに灰を使っているのです。
この「赤酒」は、加藤清正公の時代の熊本藩で赤酒を保護したことから現在まで続いていますが、県内で醸造しているのは千代の園酒造と瑞鷹酒造の二つの酒造のみだそうです。
Lsuzume2さてこの特徴のある酒造が造った米焼酎「オオスズメバチ」はどんな味わいでしょうか?
なおこのネーミングについては酒造によると、『円やかな飲み口ながら深みのある余韻が、記憶にひと刺し強い印象を残します。』とのこと。どうやら強烈な【ひと刺し】の「オオスズメバチ」がインパクトが大きいと考えて付けられたように想像します。【20年古酒】を使っているとのことから、『まろやかで深みのある味わい』が期待できますが、どうでしょうか?!
ウ~ン、確かにまろやかで美味しい!ただ「オオスズメバチ」と言うからには【ガツン】という一撃・インパクトがあっても良かったように感じましたが・・・。

[メモ] 25度  原材料:米、米麹
    千代の園酒造株式会社    熊本県山鹿市山鹿1782  
        http://www.chiyonosono.co.jp/ Tel 0968-43-2161

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芋焼酎・古酒 池の露

Ikenotsuyu1芋焼酎の「古酒 池の露」を飲んでみました。
この焼酎は熊本県の天草半島にある酒造で「天草酒造」という、まぁ名前は平凡というかありきたりなつけ方ですが(失礼!!)、熊本で芋焼酎は珍しいと思ったので、選んでみました。
Amakusa3さてこの天草酒造は明治32年(1899年)に平下榮三氏によって創業されました。そして芋焼酎を造り始めたのですが、ここで先ほど述べた『熊本なのに芋焼酎?』という疑問がわきます。その理由は酒造の立地条件によることが分かりました。地図で見ると酒造は天草半島の南側に位置し、対岸の獅子島・長島は鹿児島県で距離的に近く、鹿児島の焼酎文化の影響を強く受けてきたのです。創業者は杜氏を長島から迎え、原料のサツマイモは舟で運搬して来たとか。こうして芋焼酎「池の露」は世に出、その後昭和16年(1941年)には二代目が「池の露合名会社」へと変更しました。しかし時は移り熊本県で米焼酎作りが盛んになると、米焼酎の端麗な味わいが人気となり、芋焼酎独特の風味が嫌われ人気は下落。当時の「池の露合名会社」の当主は、仕込みのない時期は出稼ぎに出ざるを得なかったそうです。
こうした事情から昭和55年(1980年)に芋から米焼酎への切り替えを決断し、その後合名会社「天草酒造」として米焼酎「天草」一本で勝負。これが人気を得て経営的に安定し平成13年には麦焼酎「麦・天草」を販売、と事業を拡張しすることができました。そして遂に平成18年(2006年)26年ぶりに芋焼酎「池の露」を復活させたのです。
Amakusa1Amakusa2従業員が9名という小さな蔵ですが、古い物を大切にしながら丁寧な手造りにより品質向上を図っています。例えば麹菌をかける【麹箱】は普通杉の木で作りますが、箱の底を竹で編んだものにして空気の流通を良くして酒造の環境(海岸沿いで高温・多湿)に対応(写真左 写真の人物は4代目社長平下豊氏)、昔ながらの兜窯式蒸留器(通称 チンタラ蒸留器)を使うなど、伝統を守りつつ挑戦を重ねているのは素晴らしいと思いました。
なお兜窯蒸留器は原形は江戸時代にありk、兜の形をした窯で原材料を蒸発させ上に重ねた木樽で蒸留液を集める方式で、鉄窯が熱せられると「チンチンチン」と音を出すことからチンタラ蒸留器とも言われたそうです。
Ikenotsuyu2では小さな蔵の「古酒 池の露」の味わいはどのようなものか、さっそく試してみましょう!
お湯割りで試してみましたが、一言で言うと優しい味わいの印象でした。少し甘い香りを感じたものののど越しにやや辛口の余韻が残るものでした。古酒とありますが、何年物か表示が無いので分かりません。全体として柔らかくふくよかな味わいの芋焼酎でした。

[メモ] 25% さつまいも、米こうじ(国産米)
    合名会社天草酒造
    熊本県天草市神和町小宮地11808  http://ikenotsuyu.com/

    酒造に関する写真は、ホームページがら拝借しました。
   

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ワイン・コンテ・デ・カンピアーノ(イタリア)

Campiano1Campiano2今回は珍しくワインを取り上げます。
今回のワインはデパートのワインセットに入っていて、持った時に他のワインと比べて太いボトルで重かったのです。・・・なぁ~んだ、そんな理由で取り上げるか!?って、笑わないでください。普通のワインの瓶と並べてみるとボトルが太いことが分かりますが、内容量は750mlで同じなので瓶の厚さがあってそのために重いのだと分かります。でも何故このような形状になったのか、その理由は分かりませんでした。
もしかしたら、ガラスの強度が弱かった時代に造られた瓶の形状をそのままで使っているのかもしれませんが・・・。
Italianmap_2さてこの「Conte di Campiano(コンテ・デ・ カンピアーノ)」はイタリア・プーリア(州?県?)産のワインです。イタリアは国の形がブーツ・長靴にたとえられますが、プーリアはその長靴の足のかかと部分に相当します。この地方は地中海に突き出たイタリア半島の南端にあって、東のアドリア海を挟んでギリシャにつながっており、ワイン造りが盛んな地方です。実は2017年6月このブログでイタリアンワインを取り上げてまして、プーリア産の「チャンキー・レッド・ジンファンデル」という象が描かれた赤ワインを紹介してます。
Campiano3さてこのワインの特徴は、ブドウの種類とその製法にあります。
ブドウは「ネグロアマーロ」という種類で、【ネグロ】はイタリア語で【黒】、【アマーロ】は【苦み】という意味だそうですが語源はイタリア語のほか古代ギリシャ語の説があるとのこと。
古代ギリシャ語が起源であればギリシャとアドリア海を挟んでいるから、このブドウ種が古代にギリシャから伝わったのかも知れません。「ネグロアマーロ」種は素朴な味わいと、豊かな芳香、そして土っぽい苦みが特徴だそうですが、【土っぽい苦み】ってどんな味わいなのでしょうか?
次の特徴は「アパッシメント」という製法です。これは樹についたままブドウを3週間以上陰干し、その後手摘みしてステンレスタンクで発酵させます。特に「アパッシメント」によってブドウの水分が半分になるので、醸造には普通の倍の量のブドウが必要になるものの、糖分が濃縮しアルコール度が高くなるそうです。
ラベルを見ると【アパッシメント(APPASSIMENTO)】と大きく赤字で表示されていて、その下に英文で・・・イタリアのワインなのに英語で書かれている・・・『アパッシメント製法は我々の情熱であり、・・・他にくれべようもないのだ!(Like No Other)』。
かなり自信を持っていることがうかがわれますが、その味わいはどうでしょうか?
色は、光にかざすと深い赤みを帯びだワインであることが分かりました。香りは少し甘みも感じるさわやか系のものでした。全体にどっしりとしたフルボディ系のワインでありながら、なめらかで飲みやすいワインでした。
なおこのワインは、2017年ベルリン・ワイントロフィー金賞を受賞していて、あるワイン誌によると2万円の価値があると激賞されているそうです。ちょっと大げさですが、試してみる価値はあると思います。

[メモ] 14.5% 、
     Conte di Campiano  
     サレント(SALENTO)
     I G T ネルロアマーロ、パッシート

   注1 サレントはプーリアの更に地中海に突き出た地域をいう。
   注2 IGTは1992年に設定された地域特性表示ワインを示す。 

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麦焼酎・つくしゴールド

Tukushig1今回取り上げるのは、麦焼酎の「つくし ゴールド」です。
瓶には『長期樽貯蔵』と表示されています。
この麦焼酎を「つくし」と紹介しましたが、商品名の表示がちょっと変わっているのです。・・・というのも、瓶には大きく【視力検査表】にあるような円の一部が欠けたものと中学の時算数で習った不等号(<)が組み合わせてあるのです。一体これはなんだろう?!
でも小さく白地に「つくし」と書かれた文字が・・・なのでこの焼酎が「つくし」だと分かりますが、一体全体どうなっているのか??円の一部が欠けた記号?は、かけた部分が斜め下だったり上だったり規則性がないし・・・と思ってしばらく眺めていたら、ふと(<)を「く」と読めば・・・あっ!「つくし」になる・・・なと!
Tukushig2気がつけば『なぁ~んだ!』で済みますが、かなり悩みました。
この「つくし ゴールド」は、『樽貯蔵の豊かな香りと、本格焼酎らしい味わいを目指して、20年貯蔵の原酒を含む長期貯蔵の焼酎飲みで造り上げた。』そうです。
さて「つくし ゴールド」は福岡県筑後市にある西吉田酒造のもので、明治26年(1893年)創業の酒造です。なぜ筑後市の酒造が焼酎を造っているのか?それは阿蘇山を水源とする筑後川水系・矢部川の水、筑後平野の大地の恵みを受けた麦、などが要因として挙げられます。そしてもう一つは歴史的な背景です。
江戸時代から筑後平野では米作が盛んで酒造りも行われていました。そして酒造りの副産物である【酒粕】を米作りの肥料にするため、アルコール分を除去する過程で出来たのが【粕取り焼酎】で、農作業後のふるまい酒として活用されていたそうです。
しかし時代が明治となり「酒税法」ができると、自家醸造が出来なくなり「吉田焼酎製造所」として設立された会社が、現在の西吉田酒造の前身となったのです。
さてこのボトルには英文が書かれています。私のつたない英語力で直訳?大胆な解釈?で訳しますと以下の通りです。『つくしの素晴らしい豊かなフレイバーを一言で表すのは難しい。このつくしは言葉では言い表せない味わいを経験するであろう。』
Tukushig3では「つくし ゴールド」の豊かな味わいを楽しんでみましょう!
先ずはストレートで・・・色は薄い黄金色で香りはちょっぴり刺激のあるものでした。でも口に含むと刺激が少なく、のど越しも柔らかい印象でした。アルコール度は28度で、シングルモルト・ウィスキーの様な強烈な個性が無くて飲みやすいものでした。ロックでも試しましたが、一段と飲みやすく女性に好まれると思いました。
そういえば、酒造のホームページを見ると、バレンタイン・デーの贈り物に「つくし ゴールド」を!という記事が掲載されてました。
くせの無いテイストなので、チョコレートやナッツをつまみに味わうのも良いかもしれません。

[メモ] 28度、原材料:麦、麦麹、  長期熟成焼酎
    減圧蒸留、白麹
    西吉田酒造株式会社
    福岡県筑後市大字和泉612
    Tel 0942-53-2229 http://nishiyoshida.jp


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ウィスキー・YAMAZAKURA

Yamazakura1スーパーの酒類の棚を眺めていていると、輸入ウィスキーが豊富で価格が安くなっていることが分かります。例えば私が社会人となった当時、「ジョニーウォーカー・黒ラベル」・・・ジョニ黒・・・は、私の初任給が3万円にも満たない頃1万円以上していたので、とてもじゃないけど手が出せない高値の花でした。ところが今や3000円程度で買えるから驚きです。それに種類も豊富で「ボウモア」などのスコッチのシングル・モルトまで揃っています。
一方国産ウィスキーもサントリーやニッカの良く知られた定番ウィスキーの他に、ちょっと知られていない【地ウィスキー】までラインアップされているから驚きです。
今回取り上げる「YAMAZAKURA」はそうした【地ウィスキー】の一つです。ラベルを見ると全て英語で表わされていて、一瞬『どこの国のものかな?』と思ったんですが、裏のラベルを見ると日本語で書いてあり、福島県産のウィスキーであることがわかりました。でも何故酒処の福島でウィスキーなのか?疑問は深まります。
Sasakawa3その答えは表のラベルに『笹の川酒造は、1765年に設立、1946年にウィスキーの醸造免許を取得(この時の主税局長は故池田隼人氏)。以来東北地方唯一の地ウィスキー・メーカーとして製造している。製品はunblennded whisky (原酒のこと?)でマイルドでスムースである。』と記載されてます。う~ん、なるほど!?ではなぜ1946年に免許を取ってウィスキー製造に乗り出したのか?疑問がわきますが、この答えはなんと!裏のラベルに日本語で書いてありました。
・・・それは当時の社長が、『終戦直後郡山市に進駐軍が駐留してきたので、この人たちに飲んでもらおう。』との発想でウィスキー造りに参入し、社名が山桜酒造だったのでブランド名を「YAMAZAKURA」としたとのこと。
Sasakawa2しかし更なる疑問が・・・それでは現在の笹の川酒造との関係はどうなっているのか、ということです。
先に述べたように創業は1765年ですが、その後の会社の成り立ちを調べてみました。実は1932年(昭和7年)に山桜酒造合資会社が設立されており、戦後日本酒のほかにウィスキー製造に乗り出しました。しかし1966年(昭和41年)に別会社の笹の川酒造が設立されました。これは日本酒・ウィスキーだけでなく焼酎の製造など、事業拡張のためだったのだろうと想像します。その後1998年に両社は合併し、現在の笹の川酒造となったのです。
Yamazakura2さてウィスキーの話に戻しますと、地ウィスキーブームが起こり
「YAMAZAKURA」はヒット商品となります(1984年)。しかしその後ブームは下火となり原酒の蒸留を停止し残った原酒や海外からの輸入原酒を使って製品を出荷してしのぎました。その後ブームの再燃により会社は新設備の導入を決断、2016年安積蒸留所を開設したのです。
・・・この蒸留所については「ウィスキー・マガジン」(http://whiskymag.jp/sasa_asaka/)を参照のこと。
さて長々と述べましたが、どんな味わいでしょうか?
色は薄い黄金色で印象としては「カティーサーク」に似た感じでした。味わいはどうでしょうか?!確かに、ラベルに書いてある通り【マイルド】で【スムース】でした。看板に偽りなし!!お勧めのウィスキーでした。

[メモ]  40% 原材料:モルト、グレーン
     笹の川酒造株式会社
     福島県郡山市笹川1丁目178

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正月の酒・八海山 雪室瓶貯蔵

Hakkaiy1前回取り上げた「緑川」と一緒に購入した「八海山 雪室瓶貯蔵」を飲んでみました。「八海山」は新潟のお酒として良く知られていてスーパーの棚に並んでいるのを見かけます。
でも実は私が「八海山」を飲むのは初めてなのです。
そこで先ずはどんな酒造なのかちょっと調べてみました。
【八海醸造(株)】は大正11年(1922年)創業と言いますから歴史は100年弱、他の江戸時代から続く酒造と比べると短い方だと思います。所在地は南魚沼市なので緑川酒造と距離的に近く、これはやはり米と水に恵まれているからでしょう。
Hakkaij酒造のホームページには、『八海山の志』が掲げられています。簡単に紹介しますと・・・
『ここ30年間で日本酒の消費は半減、最大の理由は品質の低下である。普通酒を安く大量に造り、一方で希少な高級酒を造るやり方は間違っている。このため八海醸造では、普通酒は吟醸造りに、吟醸酒は大吟醸を目指す酒造りをして、しかも安定して供給していく。』というものです。
素晴らしい【心意気】です。
ではこの【心意気】を具体的にどうやって実現しているのでしょうか。
それは先ず、大吟醸酒造りの技術をを全部の酒類の製造に応用することで、具体的には手作りの麹、長期低温発酵法(雑味の無いまろやかでソフトな吟醸香を引き出すことが出来る)、精米歩合を最低でも60%とする、などです。
更に八海山系の地層から湧き出る水(硬度2の軟水)の利用。そして最後は酒造好適米へのこだわりです。新潟県の五百万石、兵庫県三木町の山田錦などを仕入れて、心白(コメの中心の白い部分)が大きいものを厳選しているとか。大きな心白は水分をよく吸うので中心まで蒸されて麹菌が中までしっかり付着するのだそうです。
さてこのようにこだわりの醸造法で出来たお酒を瓶詰めにして雪室に春から夏にかけ約7カ月間貯蔵したのが今回飲むお酒です。
どんな味わいでしょうか?早速試してみました。
Hakkaiy2ラベルには【雪室瓶貯蔵酒】と大きく表示されていて、『八海山雪室は約1000トンの雪を生かした天然の冷蔵庫です。』と書かれてます。今回のお酒の貯蔵期間は、2017年3月23日から10月28日と表示されています。
冷酒で飲んでみましたが、香りはほんの少し甘い香りがしました。・・・これがソフトな吟醸香と言うんでしょうか・・・そして味わいは一言でいうと【淡麗旨口】でした。口に含んだ最初の印象はあっさりしていて、でも温まるとまったりというかしっかりした味わいになりました。これは長期低温発酵法の効果でしょう!?
アルコール分は19度と日本酒としては高めです。冷酒で口当たりが良いのでついつい盃を重ねてしまい、すっかり酩酊してしまいました。

[メモ] 19度、米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
     精米歩合 60%
     八海醸造株式会社
     新潟県南魚沼市永森1051

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正月のお酒・緑川 生酒

新年あけましておめでとうございます。
今年はどんな年になるのでしょうか?世界情勢は北朝鮮、中東、国際テロなど火種が多く、国内では景気回復傾向にあるものの貧富の差が拡大していくように思えます。いずれにせよ穏やかに着実に物事が進む一年であることを願っています。
Midorik1Hakkaiy1さて本題の正月に飲む酒ですが、今年は新潟の酒を選んでみました。かって新潟のお酒は「淡麗辛口」が人気を博してました。でも近年は福島のお酒が全国新酒鑑評会の上位を独占していて、その「芳醇甘口」のお酒が好まれる傾向です。なので常識的には新年のお酒は福島のお酒を選ぶんでしょうが、本来【天邪鬼(あまのじゃく)】というか【へそ曲がり】の私は、あえて新潟のお酒を選びました。
「緑川 生酒 雪洞貯蔵」と「八海山 生酒 氷室貯蔵」で、いずれも生酒で貯蔵方法に積雪を利用しているのも共通しています。
先ずは「緑川 生酒 雪洞貯蔵」です。これは醸造した新酒を一升瓶詰めした後半年間雪のドームの中で貯蔵したものだそうです。酒造お勧めの飲み方として冷酒はもちろんですが、『燗しても美味しい酒』も目指して造った、とのことです。冷やでも燗でも美味しい酒!、二重に楽しめるだなんて正月早々うれしい話です。
Midorikさてこの酒造は明治17年(1884年)創業といいますから、約130年の歴史があります。豪雪地帯の魚沼市にありますが、米処でありまた魚沼川の伏流水を地下50メートルからくみ上げて仕込み水として使っているそうです。この酒造は創業地から市の郊外に移転し(1990年)、この時冷蔵設備を備えた新蔵を建て温度管理方式を導入し、低温発酵、低温長期貯蔵が出来るようにしました。
さてこの「緑川」、ラベルには【燗ができる生酒を知っていますか? 涼暖 生 緑川】となっていて、『燗でも美味しく飲める生酒はなぜできないのか? 緑川正宗で培った技術を応用し、造り上げた生酒です。』と書いてあります。ここで『緑川正宗で培った技術』とありますが、どういった技術でしょうか?「緑川正宗」は、四段仕込みの四段目にもち米を使用しているのです。こうすることで熱燗にするとふわっとした蒸し米の様な香りを醸し出すことが出来たそうで、この緑川正宗を【熱燗専用酒】として熱烈なファンも多いそうです。・・・でこの「涼暖 生」は緑川正宗のようにもち米四段仕込みに十号酵母を使用して醸造したそうです。なお原材料に醸造アルコールを使っているので純米酒ではありません、念のため!
では早速冷酒と熱燗で試してみましょう!
Midorik2先ずは冷酒で・・・ほんのり甘い香りを感じて口に含むと一言で甘口とは言えないちょっと複雑なまったりとした甘口??でした。・・・この言い方、多分理解できないと思います。そしてのど越しに少し辛口の余韻が残りました。
次はぬる燗にしてみました。熱燗とぬる燗の間・・・上燗、と言うんだそうで45度位・・・で試してみました。ややしっかりとしたちょっぴり濃厚で辛口の味わいで、冷酒の味がより強調されたものになりました。
かって新潟のお酒は「淡麗辛口」と言われてましたが、このお酒は試行錯誤をしながら新たな新潟の味を追求しているのだ、と改めて実感しました。

[メモ] 15.5度、精米歩合55%、製造 2017.11.21
     原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
    新潟県魚沼市青島4015番地1
    緑川酒造株式会社

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日本酒・酔鯨 特別純米酒

Suigei1京王線調布駅が地下にもぐり、地上に京王トリエという駅ビルが出来ました。このビルにちょっと高級な食材をそろえるスーパー「成城石井」が入っています。私の印象では・・・もちろんアルコール飲料の品ぞろえについてですが・・・ワインの品ぞろえが豊富で、ウィスキーにも珍しいものもありました。そうした中で日本酒の棚に高知のお酒【酔鯨】が!!私は四国で高松と松山に住んだことがあり、【酔鯨】はどちらでも普通に買える、四国ではよく知られたお酒でした。それで懐かしくなって思わず購入したという訳です。
酔鯨酒造は高知市内にありますが、一般に高知県は【南国土佐】といわれるように太平洋に面した温暖な気候で知られています。私のつたない知識では、酒造りには水、米(酒米)、気候(温度管理)が欠かせないと考えるのですが、高知県ではこれらの条件が当てはまらないように思うのです。
ところで高知県は太平洋に面する【海の国】というイメージがありますが、森林面積は県の84%を占める日本一の山の国でもあります。そして豊富な森林が溜めた雨水の湧水に恵まれた土地でもあるのです。温暖な気候で稲作が年三回可能(三毛作)と言われてますが、酒米の生育は難しいようです。そのため各地の酒米を使わなければなりませんが、酔鯨酒造では醸造技術でカバーしているとか。具体的には精選した酒米の良さを最大限引き出すため精米は可能な限り磨く・・・例えば大吟醸は40%以下(規格は50%以下)など・・・、更に適切なサイズによる少量仕込みを行うことできめ細かな温度管理を可能にしているそうです。
このように酒造りには不向きな土地で酔鯨酒造が頑張っているのは、ひとえに酒好きな土佐の【いごっそう】(頑固者)のためかも・・・と思うのは私だけでしょうか!?
ここで簡単にこの酒造の沿革を紹介しますと、江戸時代に「油屋長助」という屋号の雑貨商でしたが、明治5年(1872年)酒造業を創業し1969年に酔鯨酒販という有限会社に改組してます。なお「酔鯨」は幕末の藩主山内容堂公の雅号「鯨海酔候」に由来しているそうです。
Suigei2さて今回取り上げる「酔鯨 特別純米」は、岡山県産米アキヒカリを100%使っていて精米歩合は55%となってます。ラベルに「氷温貯蔵」の文字がありますが、これは出来上がったお酒を一升瓶に詰め4段階(-4~20度)の温度で貯蔵し酒の種類に応じた品質管理を行っており、「氷温」なのでー4度で貯蔵したもののようです。
さてどんな味わいでしょうか?冷酒で試してみました。
今や「濃醇甘口」の日本酒が主流といわれてますが、この酔鯨は辛口系のあっさりとしたもので、口の中で温まっても甘さはあまり感じませんでした。これは高知では皿鉢料理に合わせて飲むため料理の味を損なわないようあっさり系の辛口にしているのだろう、と思います。

[メモ]  15度、原材料:米(岡山県産アキヒカリ)、米こうじ
      精米歩合 55%、氷温貯蔵、製造年月2017.11
      酔鯨酒造株式会社
      高知市長浜566-1
     

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