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日本酒・八重垣 純米吟醸 山田錦

Yaegaki04 今回取り上げるのは、「八重垣 純米吟醸 山田錦」です。

このお酒は酒米として定評のある山田錦を使い、しかも純米吟醸酒ですから、かなり期待できます。この「八重垣 純米吟醸」を造る酒造は兵庫県姫路市林田にあるヤエガキ酒造ですがカタカナ表記の名前はユニークですし、兵庫県は山田錦の原産地でもあります。それでは酒造の歴史をたどってみましょう!

Yaegaki01 歴史は何と大阪冬・夏の陣にまでさかのぼります!    この戦いで功績があった建部政長が1万石の大名に取り立てられ、1617年に播州林田藩を開きました。以後明治の大政奉還まで約250年間建部氏が治めたのです。この間農業、商業、学問の奨励などを行い藩は繁栄しました。そして開藩から約50年後の1666年に長谷川栄雅が酒屋と材木商を始めたのが酒造の始まりとのこと。ですからこの酒造は約350年余続いているのです。現在の銘柄は明治14年に「八重墻(やえがき)」として売り出されました。このネーミングは、スサノオノミコトが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治し結婚・家を建てたとき読んだ歌『八雲立つ出雲の八重墻・・・』からとったそうです。【垣】という字が旧字体の【墻】であることが歴史を感じさせます。その後大正3年に長谷川合資会社に改め、昭和38年には現在の社名アラガキ酒造(株)に変更し現在に至っています。

Yaegaki02日本酒は酒米、仕込み水、そして仕込みの技の三拍子がそろうことが銘酒の条件と言われてます。酒米の【山田錦】は昭和11年に兵庫県立農業試験場で誕生しましたが、背が高くて粒が大きく心白が大きい(心白とは米粒の中心にあるデンプン質が粗い部分で、麹菌の菌糸が入り易く醸造に適している)特徴があります。しかし背が高いために風で倒れやすく、心白を大きくするためには昼夜の温度差が大きいことも大切で、このため栽培される場所が限られ兵庫県の六甲山系の裏側山間部、播磨平野などが原産地とされています。

Yaegaki03 次に仕込み水ですが、この地方を流れる揖保川の支流で酒造の近くを流れる林田川の伏流水を使っているとのこと。この水は【千寿の水】といい軟水で酒造りには欠かせないものとなってます。なお一般にミネラルを多く含む硬水で仕込むと辛口の【男酒】、ミネラルの少ない軟水で仕込むと甘口の【女酒】になると言われていますが、一概には決められないとか。そして最後は仕込みのわざで、この酒造では寒の仕込みに際して、蓋麹法という小さな杉の平箱に麹を小分けし一つひとつの箱の麹の状態を見極め、蔵人が微妙に変化する麹と対話しながら手作りで仕込むことを長年行っているそうです。

Yaegaki05 さて今回試飲する「八重垣 純米吟醸」は、スローフード・ジャパン主催第7回燗酒コンテストで専門家が燗の温度40~45度でブラインド審査をして最高の金賞を獲得したとか。飲み方のお勧めは常温かぬる燗なので、先ずは常温で試してみました。香りはあまりありませんが、口に含んでも刺激がなく口の中で温まると辛口の味わいがゆっくりと広がりました。またぬる燗でも飲んでみましたが、ほんのりした吟醸香がありぬる燗のため口に含むとダイレクトに辛口の味わいがきました。『軟水仕込みだから【女酒】で甘口』とは言えない、しっかりとした辛口の味わいでした。

 

[メモ] 15度、米(国産)、米こうじ(国産米)、

     山田錦100%、精米歩合65% 製造年月2019.4

     ヤエガキ酒造株式会社   yaegaki.co.jp

     兵庫県姫路市林田町六九谷681

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