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余談 コーヒー豆の自家焙煎

このブログでは、お酒について酒造の歴史や取り組み、土地柄などお酒にまつわる情報をまとめています。そしてそのお酒からちょっと離れた話題を【余談】というコーナーで随時提供しています。今回はその【余談】だけで記事を書くという大胆な?企画です。しかしこのように大上段に構えたものの今回はお酒の話題から離れて、私が長年やっているコーヒー豆の自家焙煎について紹介したいと思います。

Photo_20190705214301 私がコ ーヒー豆の自家焙煎を始めたのは30代後半ですから今から35年位前です。東京・新宿の「アラビカ珈琲」の店頭で黄土色したコーヒーの生豆を売っており、焙煎用の【ハンドロースター】(網で造られフライパンの形で、はじけた豆が飛ばないようふたが付いている・写真参照)を購入し我が家で焙煎にトライしました。しかしこれが妻には大不評!・・というのも、コーヒー豆の皮がガスレンジの周辺に飛び散り、掃除しても完全に取り除くことが出来なかったのです。このためハンドロースターによる焙煎はたまに行う程度で、ほそぼそと続けたもののその後中断しました。

1_201907052222011_20190705214401 それが約10年前、ある職場でコーヒー博士のO氏に出会ったのです。O氏は自宅に本格的な焙煎機を所有しコーヒー豆はネットで直接買い付ける、という私から見ると雲の上の存在のような人でした。そこで私も焙煎機を買いたいと思って調べましたが、安くても10万円はするので諦めました。そしてO博士と雑談をしていた時オーブントースターを改修したらどうだろう、というアイデアを思い付いたのです。オーブントースターなら熱源が簡単にとれ、焙煎は簡単に出来そうです。とは言え生豆を均一に焙煎するにはどうすればいいのか?!・・・そこで思いついたのが生豆を入れる籠を作りその籠をトースターの中で回転させる、というものです。籠を回転させ取り出す必要があるので、回転用ハンドルと籠の接続には磁石を使うことにしました。こうした考えで製作した第1号器を写真に示します。トースターはスーパーの安売りで買ったので1000円、あとは金網、磁石など材料費が1000円弱で基本的な機能のトースター焙煎器が出来ました。O博士によると焙煎は【最初低い温度でむらしを20分位、そして豆に火が通りだしたら一気に温度を上げてパッチという大きな音がピチピチという小さい音になったら完了】というものでした。つまり温度調節機能が必要なのです。ネットで探すとパワー半導体を使った電力制御器を売っていました。それが何と500円で部品とプリント基板も付いていたのです。早速購入したものの送料が同じだけかかったので温度調節器に1000円、合計3000円で簡易焙煎器第1号が出来ました。実際に試してみるとハンドロースターのように皮が飛び散ることもなくその点は良かったのですが、豆に焼きむらがあるように感じました。生豆が籠の中でもう少し動いて均一に焙煎できれば良いと思ったのです。

Photo_20190705214401Photo_20190705214402 そこで籠がトースターの中で回転しながら上下に動く ように工夫したのが写真に示す2号器です。原理は簡単で、籠の一方の支点を中心からずらすことにより籠の片方が上下して生豆が上下左右に動くようにしたのです。この2号器は廃物利用品で電力切替スイッチがついているので、最初500wでむらしをかけ次に1000wにして一気に加熱すればよく操作がシンプルになりました。ただ籠をトースターの中で上下動させるため小さくしたので、一回で焙煎できる生豆は60~80g位と少なくなりました。

Photo_20190705214302 最後に陶器製のハンドロースターを紹介します。これは私の娘からプレゼントされたもので、使い方は金網製のハンドロースターと同じです。ただ陶器があたたまっているため、焙煎が終わった時から豆を取り出すまでに時間がかかると、焙煎が更に進んでしまい深煎りとなってしまいました。このように使いこなすまでにはもうすこし経験を積む必要があるように思いました。

 

 

 

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栗焼酎・ダバダ火振

最近のテレビ番組はバス旅とか鉄旅など地方を訪ね歩く番組が多いように思います。日本の地方の豊かな自然や生活が楽しめるからでしょう!

Mutemuka3そうしたローカル鉄道の旅で、私の故郷に近い愛媛県の北宇和島駅と高知県の若井駅をむすぶ予土線が放送されました。この番組は男女のペアが土地の人に聞き込みをしながらその地方のお勧めの所を訪ねる番組です。この路線は日本最後の清流と言われる四万十川に沿っており懐かしく見ていると、高知県の土佐大正駅で日本酒と焼酎の酒造「無手無冠(むてむか)」が紹介されました。特に栗焼酎「ダバダ火振」は有名だとか。番組では30代の蔵人が案内してましたが、しっかりした考えを持ち好感がもてる若者でした。ということで栗焼酎「ダバダ火振」を買い求めた次第です。

Mutemuka4 この酒造は明治26年(1893年)創業と言いますから、100年以上続く老舗です。でも何故「無手無冠」なのか?その心は【冠におぼれず、飾らず、素朴な心を大切に自然を生かした酒造りを行う】ということから命名したとのこと。    では具体的にはどんな取り組みをしているのでしょうか?例えば米作りは農薬を使わない有機肥料を使い、雑草の除去のため紙を地面に敷いて穴をあけて苗を植える紙マルチ栽培法(紙は水に溶けて土に戻る利点がある)を採用。更に有機肥料は栗焼酎の搾りかすを利用するなど、いわゆる循環型農法を行っています。

Dabada3 さて栗焼酎「ダバダ火振」ですが、名前がユニークです。 どんな意味があるのでしょうか、調べてみました。    まずこの地方では山里で人の集まる場所を「駄場(ダバ)」と言い、夏に四万十川で闇夜にたいまつの火を振ってアユを定置網に追い込む伝統のあゆ漁法のことを「火振り」と言うことから、「ダバダ火振」と命名したそうです。     いかにも四万十川のそばで長年にわたり酒造りに励んでいる、その地にふさわしい栗焼酎だと思いました。

Dabada4 さてどんな味わいでしょうか?!  まずはお湯割りで!      芋焼酎と同じように甘い香りがしました。ただこれは栗焼酎だからというより発酵による焼酎独特の香りかな?とも思いました。口に含むと辛口の刺激を感じました。ガツンという強い刺激ではないもののしっかりとした味わいを楽しむことが出来ました。なお原材料には栗を50%使い、その他に麦と米を使っているそうです。

 

[メモ] 25度 栗、麦、米(国産)、米麹(国産米) 

     株式会社 無手無冠  高知県高岡郡四万十町大正452

     0880-27-0318   http://www.mutemuka.com/

【余談】 四万十川焼酎銀行

Dabada1Mutemuka1  この地では毎年焼酎を預かり(預金ではなく預貯酎)預かる期間に応じて「おまけ」(利息)を提供するユニークな銀行があります。銀行は毎年500壺限定(専用の美濃焼の壺)で栗を75%使った栗焼酎の募集を行い、 ①普通口座は、預入期間を1か月以上1年以内とし、利息は熟成による【うま味と香り】とする。②定期口座では1年、2年、3年の預入期間があって、年数に応じて預貯酎の小瓶が利息として付く、というものです。ネットでも申し込み出来るみたいですよ!いかがですか?!

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日本酒 梅錦・里海の環

Satoumi1 私には懐かしい四国・愛媛県の「梅錦」をいただきました。        「梅錦」は約20年前愛媛県松山市に転勤したとき知った地酒です。梅錦山川酒造は愛媛県の四国中央市にあります。 と言われてもピンとこないのでしょうが、市の名前は、平成の大合併で四国の香川県、徳島県、高知県に接していることから【四国の中央】ということでつけられたそうです。そしてs明治5年創業者は、四国で一番高い石鎚山の伏流水(軟水)が流れているこの地に酒造を開設したのです。

Satoumi3 さてこの「梅錦 里海の環」ですが、このお酒の特徴は【里海】という言葉に示されています。【里海】は【里山】に対する造語だと思います。【里山】が「人里近くにあって人の暮らしと密接に結びついている土地」であるなら、【里海】はどんな地域でしょうか?!この言葉の仕掛人は何と「JAおかやま」です!何で!?と疑問が湧きますが、【里海】は「人手が加わることで生物多様性と生産性が高くなった沿岸地域」と定義されています。        この発想の背景には、瀬戸内海で赤潮が発生し水質が劣化、魚介類の産卵・育成に影響を及ぼしていたのを、牡蠣殻を人工的に投入して水質を改善した経験があります。つまり牡蠣殻のミネラルやカルシウム、タンパク質が海水中の藻などの育成を助け水質改善に効果があったと考えられることから、田んぼの土壌や水質改善のために牡蠣殻の利用を思い立ったのです。

Satoumi2それにしてもなぜJAおやかまの事業に愛媛県の酒造が関係するのか?この里海事業を推進するため2018年4月に協議会が設立されましたが、2019年5月末現在で41団体が参加し、酒造では梅錦山川酒造が唯一参加しているのです。これは土壌改良された【里海】でつくられるお米、なかでも酒造好適米を使って酒造りを行うとの目標があったからでしょう。岡山県の酒造好適米といえば【雄町】ですが、過去に栽培地を拡大しようとして品質の劣化を招き、現在では岡山県赤磐郡の一部でつくられています。そこでこの里海事業では【雄町】づくりに取り組み、梅錦山川酒造が【雄町】を100%使った「里海の環」を造ったというわけです。

このようにユニークな経緯でつくられた純米吟醸酒「里海の環」は、どんな味わいでしょうか?早速試してみました。       冷酒で試しましたが、ほんのり甘い吟醸香がして口に含んでもまろやかな感じ。のど越しにやや辛口の余韻が残りました。美味しくてついつい盃を重ねてしまいました。それとワイングラスでも飲んでみましたが、おしゃれな感じでこのお酒のテイストに合うと思いました。

[メモ] 梅錦 里海の環 純米吟醸酒

     15度以上16度未満、岡山県産雄町100%使用、製造2019年4月

     梅錦山川酒造株式会社    http://www.umenishiki.com/

     愛媛県四国中央市金田町金川14

               瀬戸内かきがらアグリ事業概要  http://satoumi.jp/jigyou.html 

 

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