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日本酒・天明

Tenmei01今年(2018年)の夏は本当に暑かったです!!
『こうした夏は冷酒に限る!』と思って購入したのが「天明 槽しぼり 純米本生」です。しかし開封したのはやや涼しくなった9月になってしまった。・・・で、今回は福島県の「天明」を取り上げます。
Tenmei1実はこのブログで「天明」を紹介するのは2回目です。初回は昨年(2017年)の10月ですから約1年ぶりになります。前回は「天明 純米火入れ」(右の写真)でしたが、今回は同じ天明の純米でも【本生】、すなわち生酒で冷やして飲むタイプです。どんな味わいなのか、楽しみです!!
日本酒については、「全国鑑評会」という品質を競うコンクールが年1回開催されてます。ここ数年は福島県のお酒が上位にランクされています。その特徴は【芳醇甘口】というもので、一時代を築いた新潟県の【淡麗辛口】は旗色が悪いようです。まぁ日本酒は嗜好品的な要素が多いので『どれが一番!』とは言えず、昔ながらの製法を守っている酒造がたまたまその時代に合った日本酒が珍重されるのだ、という位に考えた方が良さそうです・・・あくまでも私見ですが・・・。
Akebono01さてこの「天明」は例によって東京・狛江市の籠屋酒店で勧められたものです。福島県の曙酒造合資会社が造っておりまして、創業は1904年(明治37年)と言いますから100年以上続く酒造です。もともとは大黒屋酒造店として出発したのですが、『新しい夜明け』とか『のぼりたての太陽』をイメージする【曙】という字に着目して社名を変更したとか。・・・右の酒造の写真はグーグルから拝借しました。
この会社のモットーは【時代とともに自然とともに進化し続ける酒】とのことで、地元米の旨味、米の出来具合、米の特徴を生かしつつ、米自体の持つ力を信じ声を聞き、後は酵母の持つ生命力にゆだねた酒造りを行っているそうです。
Akebono28このように書くと酒造りは簡単のようにみえますが、実際には酒米の選定から始まって精米歩合、蒸し米への麹菌の振りかけに始まり、酒母からモロミに至る過程の温度管理、発酵状態の確認など、夜を徹した作業が続き、最後の絞りまでそれぞれの工程にかかわる人たちの努力の結晶が、例えば今回いただく「天明 槽しぼり 純米本生」として実を結ぶのです。
さてこの「天明」のコンセプトは、『季節感を出す』ということで、槽しぼり、全量純米、米の違い、ろ過の有無、冷温貯蔵、などの方法を駆使して表現しようとしたそうです。具体的には、地元坂下産の酒米「五百万石」を麹米50%、掛け米65%までそれぞれ磨いたものを使用し、さらに酵母には「協会9号」と自社の「酵母N」とをブレンドしたものを使っているとか。
Tenmei02なおラベルには「槽しぼり」との表示があります。これは発酵をおえた後酒槽(さかぶね)という装置にモロミを分けた袋を積み重ね、上に乗せた板に加圧して酒を絞り出す、この一連の工程を槽しぼりと称しています。
では早速味わってみましょう。
冷酒でも少し甘い香りがしました。福島の酒は【芳醇甘口】と言うのは本当かも!?と感じました。でも口に含むと確かに全体として甘口でしたが、やや辛口の味わいも感じた複雑なものでした。アルコール度は16度と高く、しかも口当たりが良いのでつい盃を重ねてしまい、かなり酩酊してしまいました。

[メモ]  アルコール分 16度、原材料:米(国産・上述)、米こうじ(国産米・上述)
     精米歩合 65%、製造年月 2018年8月
     曙酒造合資会社
     福島県河沼郡会津坂下町字戌亥乙2番地
     Tel 0242-83-2065 http://akebono-syuzou.com/

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ウィスキー・Speyburn(スペイバーン)

Speyburn01久しぶりにスコッチのシングル・モルトを飲んでみました。
今回はスコットランド・ハイランド地方の「Speyburn(スペイバーン)」を選びました。
先ず蒸留所の場所ですが、スコットランドのスペイサイド地方、ローゼス(Rothes)地区にあります。この地区による分類は、【シングルモルトを愉しむ】(土屋守著、光文社新書)によりますが、ボトルのラベルには「ハイランド(Highland)」の文字が??土屋氏によると、以前スペイサイドはハイランドの一部とみなされていたのですが、スペイサイドに多くの蒸留所が林立(現在約50)したため、独立した区分としたとのことです。
Speyburn01_2創立は1897年と言いますから、約120年になります。この蒸留所は創業者のJohn Hopkinsが最初に造ったもので、この年がビクトリア女王の即位60年に当たったことから、年内12月1日の操業を目指して準備したそうです。
ではなぜ彼はこの地に蒸留所を造ったのでしょうか?
それはこの地を流れるスペイ川の支流で手つかずの川(Granty Burn)を発見し、水質がとても良くクリアだったので『自然でフレッシュなウィスキーが出来るだろう!』という直感から、蒸留所を建設することを決めたとか。彼の優れた洞察力が、その後120年余続くことになったのです!
そしてこの蒸留所建設に当たって、当時有名な設計者だったDoigは川の谷間で十分なスペースがとれないため建物にパゴダ式の屋根を使い蒸留所内の空気の流れを造りだす工夫を凝らしたとのこと。このパゴタ式の屋根は尖塔型になっていていわば煙突の役割を果たしています。原材料の大麦に水を加え発酵を促し麦芽にしますが・・・これをモルティングといいます・・・、この建物に麦芽を乾燥するための役割を持たせているので、【乾燥塔(キルン)】とも呼ばれています。なおモルティングは大麦の発芽を均一にするため人力で均一にならす必要があり、これが重労働なのです。この蒸留所ではドラム式モルティングという、蒸気を動力にしてシリンダーを回転させモルティングを行う方式を行っています。これも狭い場所を上手に利用する工夫だそうです。
Speyburn02スコッチ・ウィスキーでは古くからの設備をそのまま使用している蒸留所が多いですが、御多分に洩れずSpeyburnも100年来蒸留法は変えておらず、単式蒸留器と全長100mにもなる銅管式冷却器は設立当時のものを現在も使っているとのこと。更にアメリカ産樫樽で熟成する石積みの建物もそのまま使っているそうです。
さて古くからの方式を守っているSpeyburnは、どんな味わいでしょうか?早速試してみました。
色はゴールデン・アンバーというか、やや明るい黄金色でした。
香りは少し甘みを感じました。ラベルの説明書きによると、蜜の他レモンやリンゴの香りがするとのことですが、私には分かりませんでした・・・。味わいはソフトで優しいもので、これは創業者のJohn Hopkinsが惚れ込んだGranty Burn川の水のなせる技だと思いました。

[メモ] Speyburn 
    Highland Single Malt Schotch Whisky  40%、
    The Speyburn Distillery、 Rothes Marary、Scotland
    http://www.speyburn.com

   

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