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日本酒・天明 純米火入れ

Tenmei1今回取り上げるのは福島・曙酒造の「天明」です。
ところで私は、『日本酒王国といえば新潟県』と思っていたのですが、何と今や福島県だそうです!明治から続く全国新酒鑑評会の都道府県別金賞受賞数で、福島が5年連続1位となっているのです。・・・県別の出品数が分からないので何とも言えません。
例えば出品数が多ければ受賞数も多いかも?・・・でも毎年最多金賞受賞とはたいしたものです。
今や【福島は日本酒王国】といってもいいでしょう!!
では何故王国が新潟から福島に代わったのでしょうか?それは酒の好みが「淡麗辛口」から「芳醇甘口」に代わったから、と言われています。日本酒は1980年代までは広島や兵庫などの酒処が中心でしたが、90年代に入ると「淡麗辛口」の酒が主流となり新潟がけん引役となりました。しかし近年米の旨味をしっかりと引き出す「芳醇甘口」が好まれるようになったので、福島が【王国】となったと言われています。
なお鑑評会に出品されるのは金賞狙いの大吟醸など蔵の一級品ばかりなので必ずしも実態にあっていないとの批判もあります。ただ酒造の力量を推し量れる物差しにはなっていると思います。
さて福島では、酒米は気候の影響を受けて年ごとに質が変わるので県の研究所が事前に分析し、米に合ったつくり方を蔵ごとにアドバイスし、官民一体となって完成度の高い酒をつくる努力を重ねています。このため全国的には日本酒の生産量は減少していますが、逆に福島では原発事故前と比べて1割も増えているとのこと。県酒造組合では、『原発事故後、酒米も水も厳しい基準で検査している』と安全性をPRし、人気の蔵と一緒に東京で福島の酒を宣伝し続けています。こうした不断の努力も見逃せません。
こんな訳で福島のお酒を飲みたいと思い、東京・狛江の籠屋さんで「天明 純米火入れ」を購入しました。もちろんこの曙酒造も今年金賞を受賞しています。
Tenmei3曙酒造は、1904年(明治37年)に鈴木幸四郎氏が会津坂下町で創業しました。彼は味噌造り蔵の大番頭でしたが、地元産米の質の良さに着目し酒造を興したのです。その後酒造は3代続けて女性が蔵元になり【女系の酒造】と言われています。しかし現在の蔵元鈴木明美さんの息子さんが2011年弱冠27歳で杜氏となったので、次期蔵元は男性になるかもしれません。丁度杜氏になった時東日本大震災が発生しました。酒蔵も被災し多くの貯蔵酒もなくなりましたが、『日本酒の輪で復興』との考えで【ハート天明】などを企画したり、求めやすい価格で吟醸酒を提供する【大吟醸ちょいリッチ】などのお酒をリリースしています。
Tenmei2さて今回の「天明 純米火入れ」は、麹米に会津坂下産山田錦磨き50%、掛米に同じ地元産の米磨き65%を使用し、酵母は県酵母「うつくしま夢酵母」とオリジナル自社酵母Nを使っています。これは酒造の【自分たちと同じ土地に立ち、水に恵まれ風に吹かれ陽に当たり、作り手が見える米達と酒造りがしたい。】との考えからだとか・・・。若き杜氏の想いがこもったお酒だと感じました。
ではどんな味わいでしょうか!?
ぬる燗で試してみましたが、純米酒らしい甘い香りが立ち込めました。口に含むと口の中に濃厚な甘く、でもしつこくない味わいが広がりました。のど越しにも甘い余韻が残りましたが、いつまでも残らないで以外にあっさりしたものでした。
「芳醇甘口」のお酒とはこういうものなのでしょうか?!一度お試しあれ!!

[メモ] 16度、米(国産)、米麹(国産米)、精米歩合65%
     曙酒造合資会社
    福島県河沼郡会津坂下町字戌亥乙2番地
    電話 0242-83-2065 http://akebono-syuzou.com/

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