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芋焼酎・黒瀬(紫芋)

Kurosep1今回取り上げる芋焼酎は、「黒瀬」ですが、【やきいも焼酎】といったほうが有名だと思います。この焼酎は11年前(2005年6月2日のブログ参照のこと)に取り上げましたが、今回も鹿児島県阿久根市の鹿児島酒造の【やきいも焼酎 黒瀬】で、未だ飲んだことの無いものが手に入ったので試してみました。
ところで何故「黒瀬」というネーミングなのでしょうか?!どうやらこれは、やきいも焼酎を発明?!した黒瀬杜氏に敬意を表してつけられたようです。「黒瀬杜氏」とは焼酎造りの指揮をとる杜氏の中でとりわけ有名な存在です。ただこの黒瀬杜氏は明治以降のできた職能集団で、それには次のような背景がありました。
そもそも焼酎を造る際に必要な蒸留技術は、1500年代に我が国に伝わったといわれており、以後庶民の間で自家製の焼酎を造って楽しむことが盛んになったとのこと。そして江戸時代には、【阿久根の焼酎】と【国分の煙草】が有名となり薩摩藩の財政に大いに寄与したそうです。
しかし明治政府は焼酎の自家製造を禁止したことから、販売目的の焼酎蔵ができ焼酎造りを指導する杜氏の集団ができたのです。中でも明治の創成期に活躍した黒瀬金次郎は、黒麹を使った良質の焼酎を実現し九州全域の蔵元で指導したそうです。そして3男の黒瀬安光氏(昭和12年生)は15歳の時から九州各地の蔵元で修業し、30歳の時阿久根に着任し以後【やきいも焼酎】の開発に取り組んだのです。
Kurosep2一般に焼酎造りに際しては原材料のさつま芋を蒸しますが、『焼くことで甘みと香りが増すであろう!』との発想で開発を始め、焼き時間や温度を変えて試行錯誤を繰り返し、ようやく甘みと香りを最大限引き出すことに成功したのです。黒瀬安光氏のこうした焼酎造りに対する努力の結果、氏が76歳の時【現代の名工】という賞が与えられました。氏のモットーは至ってシンプルで、『特別なことは何もない。ただ、ひたすらに焼酎を思い、好きでいられること。』だそうです。
こうした氏の思いのこもった【やきいも焼酎 黒瀬】を2種類(紫芋と紅いもを原材料にしたもの)、東京・狛江の籠屋さんで手に入れました。まずは紫芋の方を・・・!。
Kurosep3紫芋は頴娃町(薩摩半島の先端、開聞岳の近く)産でこれを焼き芋にし、更に紫芋でも甘みがあるパープルスイートロード(甘紫)をブレンドしたとのこと。杜氏が長年の経験と技により自信を持って造ったこだわりの焼酎!とのことなので、期待が持てます。
では先ずお湯割りで・・・香りはあまり甘さを感じませんでしたが、意外と口当たりは優しいものでした。でものど越しにちょっぴり辛口の余韻が残りました。【やきいも焼酎】として甘さが強調されますが、ベースは芋焼酎であることが分かりました・・・当然か!。
次にロックで試しましたが、焼酎が冷えた分だけ甘みが少なくなったように思いました。でも口の中で焼酎が温まるにつれてしっかりとした味わいが出てきました。
次回は紅芋の【やきいも焼酎 黒瀬】にトライして、報告したいと思います。

[メモ] 25度 原材料 甘藷、米麹(タイ産米)
     単式蒸留しょうちゅう
     鹿児島酒造株式会社 黒瀬杜氏伝承蔵
     鹿児島県阿久根市栄町130番地
     Tel 0996-72-0585 http://www.kagoshimasyuzou.jp

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