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芋焼酎・鶴見(黄麹)

Tsurumi01行きつけの東京狛江市の籠屋さんを訪れると、「鶴見・黄麹」が目に入りました。
「鶴見」と言えば白麹づくりで、地元では一日の疲れを取るために家でゆっくり飲む、いわば【ダレヤメのレギュラー酒】と言っていいでしょう。その「鶴見」に黄麹造りがあるとは!!
一般に、黄麹は日本酒向けの麹で傷みやすく寒冷地向きで、温暖な気候の九州では不向きと言われてます。なので黄麹仕込みの芋焼酎は珍しいので、早速購入!どんな味わいか、楽しみです。
さて「鶴見」は阿久根市の大石酒造が造っていますが、この酒造を明治32年、大石長次郎が創業しました。阿久根にはシベリアから鶴が飛来し集団で羽を休めていることから、「鶴見」という銘柄にしたとか。以来「鶴見」は通好みの芋焼酎として知られています。長次郎は昭和30年に二代目大石軍吉に酒造を譲るまで約60年ほど焼酎造りの第一線で頑張ったのです。現在は五代目の大石啓元(ひろもと)氏が平成5年から蔵を仕切っていますが、氏はもともとエンジニアで今は『ブランド毎に個性を感じさせる焼酎』を造ろう、と努力されてます。
Tsurumikabutoその一つが「古代かぶと釜蒸留の再現」です。これは江戸時代に薩摩で組織された農民兵隊が焼酎を蒸留するために【かぶと】を使ったという記述が古文書に残っていて、五代目当主はこのかぶと式蒸留の再現を目指してトライしたのです(添付の絵図を参照のこと)。正にエンジニアらしい取り組みです。この蒸留法で造った芋焼酎には、かぶと鶴見、かぶと莫祢氏(あくねし)、がんこ焼酎屋35%、があります。なお莫祢氏は、平安時代末期から安土桃山時代に現在の阿久根市地方を治めた豪族で島津氏に仕えたときに「阿久根」に名前を変更してます。
Tsurumi02なお大石酒造のホームページには『かめ・とっくりギャラリー』も掲載されてます。実はビン詰焼酎が販売される以前に「通いとっくり」なるものがありました。それは酒造が「とっくり」を貸し出し、買い手はこのとっくりを持参して焼酎を入れてもらっていたので、とっくりが行き来しているのでこうした名前がついたとのこと。こうした焼酎にまつわる歴史を知ることが出来る、元エンジニアの当主の知恵があふれたこのホームページは必見です。
さて黄麹の「鶴見」はどんな味わいか、早速試してみました。
定番のお湯割りで・・・香りはやや刺激があるものの、飲み口は意外とやわらかで飲み易かったです。全体に濃厚なしっかりとした味わいの中にまろやかな甘みも感じられました。

[メモ] 25% 原材料:さつま芋(地元産白豊使用)、米こうじ(黄麹)
    大石酒造株式会社
    鹿児島県阿久根市波留1676
    Tel 0996-72-0385    http://www.oishishuzo.co.jp/

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日本酒・九重桜(その2)

Ootaki5前回の続きで、今回は「純米酒 九重桜」を飲んでみました。
酒造は【大瀧酒造】といって、岩城城址公園と同じさいたま市の車で30分位の所にありました。酒造というと高い煙突と大きな蔵とがあって目標となり易いのですが、今回カーナビに従って近くまで行ったものの到達できませんでした。目的地の周辺をうろうろしていると、偶然九重桜の看板が目につき酒造の正門が分かりました。ただ正門といっても普通のちょっと大きな屋敷のたたずまいで、分かりずらかったのは確かです。
Ootaki1Ootaki2さてこの【大瀧酒造】は明治17年(1884年)創業と言いますから、江戸時代からあるような酒造と比べると歴史は浅いと言えます。
ただこの酒造はもともと新潟出身の杜氏・大瀧喜平衛が春日部などの蔵で酒造りを始めた後、喜平衛の長女ますが分家独立し現在地で空いていた蔵を譲り受けて1884年に創業したもので、現在の当主は4代目だそうです。なお銘柄名については、創業の時蔵の前の林に咲いていた「九重桜」からとったと言われています。
9sakuraj1Ootaki3さてこの酒造!平凡な門・・・失礼!!・・・をくぐると、大きな母屋が目に入りました。そしてその横には高い煙突かそびえていました。母屋には酒造の印である杉玉が飾ってあり、中に入ると天井が高く暑い日なのに涼しく感じられました。棚にはいろいろな日本酒が並んでいましたが、私はその中から前回紹介した「雄町生原酒 九重桜」と今回紹介する「純米酒 九重桜」を選びました。
酒造の奥様から『生酒は冷蔵庫で保存してくださいね。』と言われまして、家に帰って確かめると袋の中に冷凍パックが入ってました。奥様の心遣いに感謝です!!
Arudjところでホームページを見るとこの酒造では、「大宮アルディージャ」というユニークなお酒も造ってます。ご存じのとおり大宮アルディージャは、同じさいたま市の大宮公園サッカー場をホームとするサッカーチームで、2015年にJ2に降格したものの今年J1に復帰しファーストステージでは5位につけています。そんなチームを応援するために、大宮酒販組合が大宮アルディージャと組んで【勝利の美酒】として限定発売したとのこと。残念ながら現地では手にすることができませんでした。もしかしたら売り切れてたのかもしれません・・・。
9sakuraj2さて「純米酒 九重桜」は桜をあしらった化粧箱に入っていて、それらしい雰囲気を出してます。国産の米と米こうじを使い精米歩合60%で純米酒としては標準的なものですが、味わいはどんなのでしょうか!?
例によってぬる燗で試してみました。純米酒らしいやや強めのドライな香りがしました。口に含むと辛口でのどに残らない印象でした。常温でも試してみましたが、こちらのほうが辛口なものの、のど越しに余韻が残らず全体にあっさりした感じがしました。
ラベルには表示が無かったのでこの純米酒の詳細をネットで調べてみると、酒造好適米の美山錦を使って日本酒度は+4、酸度は1.6となっていました。つまり酒の味わいとしてはデータ的には【淡麗辛口】になるようです。

[メモ] アルコール度15度以上16度未満、 製造年月 平成28年7月
    大瀧酒造株式会社
    埼玉県さいたま市見沼区膝子663
    Tel 048‐683-3006   
    http://members2.jcom.home.ne.jp/ootaki_shuzou/

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日本酒・八重桜(その1)

8月の暑い日、関東の城&酒造巡りに出かけました。
今回は埼玉県の岩槻城址を見学し、その後酒造を訪問する計画です。
岩槻城址は公園となっていて駐車場もありました。すると目の前に市民会館があり食堂もあるようです。ちょうどBtoufu昼時だったので先ず腹ごしらえを、と思って中に入るとメニューに【B級グルメ優勝・トウフラーメン】がありました。
豆腐ラーメンって食べたこと無いな・・・ということで早速注文!
出てきたのは、ポピュラーなラーメンに豆腐一丁分?を入れたもので、ボリュームたっぷり!! やや濃いめのつゆと豆腐の組み合わせが良くて美味しかった。
腹ごしらえをすませ、城址公園の中を歩いてみました。
IwatsukiIwatsuki2岩槻城は平安時代に築城され戦国時代に北条氏の支配に入りました。そして豊臣秀吉の小田原征伐の際2千の兵で守る城を2万の兵で攻められ1590年にあえなく落城。江戸時代は徳川家の譜代大名が治めたそうで、荒川の台地を利用した平城で当初から天守閣は無かったとのこと。しかし明治に入り1871年に取り壊し廃城になりました。
Iwatsuki3_2現存するのは岩槻城の城門で黒色であることから黒門(左の写真)と呼ばれているもの、また裏門(右の写真)と伝えられている門だけでした。そのほかには敵の侵入に備え、城の堀の中で敵兵の移動を妨げるために設けた障害物【堀障子という畝】の跡を見ることが出来ました。
さて城址の見学の後は、お楽しみの酒造訪問です。
今回は大瀧酒造を訪ねてみました。この酒造は「九重桜」というブランドでいろんなお酒を出しています。
私は城と酒造を巡るには便利なので車を利用してますが、大瀧酒造は普通の門構えだったので、危うく通り過ぎるところでした。
ここでは、「雄町生原酒 純米吟醸 九重桜」と「純米酒 九重桜」を購入しました。
9sakuran19sakuran2今回は変則ですが酒造の紹介は次回にして、「雄町生原酒 純米吟醸 九重桜」を紹介したいと思います。
このお酒はいわゆる【生酒】で貯蔵は冷蔵庫でするように指定されてます。
さてこの生酒、酒造好適米としてよくつかわれる「雄町」を100%使用、濾過をせずアルコール度は17度以上18度未満と高めです。また酒度は-1、酸度は1.9となっています。上原浩著『純米酒を極める』(光文社新書)には【酒度と酸度からみる酒の味】という図表が掲載されていて(188ページ、図表16を参照のこと)、これによると「濃醇辛口」となっています。
さて実際の味わいはどんなでしょうか!?早速飲んでみました。
口に含むとまったりとした濃厚な感じがして、のど越しは辛口のしっかりとした味わいでした。でも冷酒なのでスイスイと飲めて気がつくとかなり酩酊してしまう・・・ちょっと危険なお酒でした。

[メモ] 17度以上18度未満、原材料 米(雄町100%)、米麹(国産米)
     精米歩合 55%
    大瀧酒造株式会社  埼玉県さいたま市貝沼区膝子663
                  Tel 048‐683‐3006

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