« 2016年7月 | トップページ | 2016年9月 »

ウィスキー・Henry Mckenna(バーボンウィスキー)

Hmckenna1今を去る180年位前の1837年、一人の青年がアイルランドから新天地アメリカにわたりました。
彼はアイルランドの蒸留所で働いていて、彼の手にはアイリッシュ・ウィスキーのレシピが握られていました。そして2年後の1839年、彼はケンタッキーのフェアフィールドに定住しバーボン・ウィスキーに出会ったのです。
彼の名はHenry Mckenna。その後彼は1855年に蒸留所を開設し、持参のレシピを元にハンドメイドのバーボン・ウィスキーを造ったのです。ハンドメイドですから生産量は少なく、手に入りにくかったので『幻のウィスキー』と言われたそうです。更に1883年にはレンガ造りの蒸留所が完成しましたが、醸造工程のほとんどが人の手によるものだったので、『オールドファッションド・ハンドメイド・ウィスキー』と呼ばれたそうです。
一般にバーボン・ウィスキーは、次の3つの条件で規定されています。
①51%以上が原料のトウモロコシであること。②ホワイト・オーク樽で2年以上熟成すること。③アルコール度160プルーフ(80%)以下で蒸留し、125プルーフ(62.5%)以下で熟成すること。
これに対してHenry Mckennaは、【サワーマッシュ(Sour Mash)方式】という、モロミを一度発酵させ、蒸留後残ったモロミを1/4以上加えて更に長時間発酵させました。こうすることで有害な酸の発生を抑えることが出来たそうです。また熟成のため【ホワイト・オーク樽】を使いますが、事前に1分間位火入れすることを5回繰り返す【樽焦し】を行い、更に熟成にあたり【オープンリック方式】といって、広々とした熟成倉庫を建て風通しを良くするため窓を大きくとる、という独特の工夫を重ねています。
なお「モロミ」とは、トウモロコシを粉砕し水を加えて混ぜ合わせたものを言います。
Hmckenna2さて手元にあるHenry Mckennaバーボン・ウィスキーはやや赤みが勝った色をしていて、独特のバーボンらしい香りがしました。ラベルには「SOUR」と「MASH」の文字が配置され、独自の【サワーマッシュ(Sour Mash)方式】で造られたことを示しています。裏のラベルには、『(このバーボンは)Henry Mckennaの妥協を許さないウィスキー造りのため世に知られるのに長い時間がかかったが、今や【a real whiskey with real history】を求める人を満足させている。』と書いてあります。
ウ~ムなるほど、ではどんな味わいでしょうか?!
ロックで試してみました。さっき述べたとおりバーボンらしい香りがしましたが、口に含むとまろやかでのど越しも柔らかく・・・熟成されているためか?・・・今までのバーボン・ウィスキーとは違った印象を受けました。女性でも気軽に飲めると思います。

[メモ]  40%
      Kenyucky Straight BOURBON Whiskey
      Distilled by H.Mckenna Distillery, Bardstone, KY

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本酒・左大臣

Numatac先日、群馬県の沼田城址を訪ねました。
沼田城は、大河ドラマ【真田丸】の前半部分で何度か出ました。
1532年の築城と言われる沼田城は北関東の要であり、越後の上杉氏、上田の真田氏、甲斐の武田氏、そして南関東の北条氏が勢力を伸ばそうと競っていた地域の中心となる城です。
現場に立つと五層の天守閣など当時の威勢を誇る建物は無く公園として整備されていました。真田氏が鋳造した鐘で廃城の後寺社で保存されていたのを祭って再現した鐘楼が、当時を偲ばせるだけでした。また城壁の石積みもほとんど残っておらず、わずかに敵の侵入を防ぐため土地を掘り下げた掘割を想わせる個所があるだけでした。ただ城址公園から沼田市街を眺めると、はるか眼下にJR沼田駅が見え城が高い位置にあることが分かりました。戦国時代には難攻不落の城であったであろう、と想像できました。
さて沼田城は真田氏の長男信幸が城主となり徳川四天王の本田忠勝の娘を妻に迎えました。関ヶ原の戦の直前、下野国犬伏(現在の栃木県佐野市)で親子三人が会い父昌幸と二男信繁(後の真田幸村)は西軍、信幸は東軍につくことを決めました。その結果沼田城は、戦国時代の後期から江戸時代にかけて真田氏が約90年間居住することになりました。
なおこの沼田城址公園には、旧生方家住宅(重要文化財)や旧土岐家住宅洋館(有形文化財)があって、見ごたえがありました。
歴史にふれた後は、お楽しみの酒蔵巡りです。
Ootone1Ootone2今回は尾瀬方面に向かう国道120号線沿いの「大利根酒造」を訪ねました。
酒造の建物は古いものの天井が高く冷房がなくても十分涼しく、天窓の開閉によって温度調整をしているとか。隣接する工場も見学しましたが、建物は世界遺産に登録が決まった富岡製糸工場と同じトラス式構造の建物で、広い工場内の中には柱が見当たりませんでした。
その巨大な空間に仕込みタンクなどが配置されており、温度調節は窓の開閉で行っているそうです。
さてこの酒造の主銘柄は「左大臣」ですが、次のような逸話から採ったそうです。
平安時代末期二条天皇の時代に、左大臣を務めた藤原常房の二男尾瀬三郎が都を追われ燧ケ岳のふもとに住み着きました。尾瀬三郎は文武とも秀でていたため【尾瀬の左大臣】と親しまれたそうで、尾瀬沼も彼に因んで付けられたとのこと。
そこで大利根酒造は尾瀬のふもとにあるということから、【尾瀬の左大臣】にあやかり「左大臣」としたそうです。この酒造は会社創業が明治35年なので100年余続く歴史がありますが、屋敷内にある酒造りの神様を祭った碑文には天文四年(1739年)との文字が読み取れたそうで、これを考慮すると280年位の歴史になります。いずれにしても長い歴史のある酒造です。
Sadaijin1大利根酒造は特筆すべき取り組みを行ってます。それは【カーボンオフセット】です。つまり製造工程や輸送段階で排出した二酸化炭酸ガス(CO2)の量に応じてCO2を吸収する森林などに投資するシステムです。この酒造では2015年4月から参加し、尾瀬水系の水を使用しているので近隣の森林保護に投資をしています。
更に【Rビン】という【中容量規格統一リユースびん】を酒瓶に使用し、同じビンを使い回しすることによる省資源にも取り組んでいます。ビンには「R」というマークがあるので確認できます。
正に小さな酒造の大きな取り組みです。
Sadaijin2Sadaijin3私は、「舞風純米吟醸 左大臣 舞」と「地酒 左大臣 純米酒」を購入しました。
「左大臣 舞」は、舞風という群馬県産の酒造好適米を使い、「ぐんまKAZE酵母」という独自開発の酵母を使った特別限定品だそうです。
『限定』という言葉に弱い私は、迷うことなく購入しました。
もうひとつの「左大臣 純米酒」は、『蔵元自身が呑みたいお酒』を目指して造ったお酒だそうで期待がもてます。
先ず「純米吟醸 舞」を冷酒にして飲んでみました。冷えて甘さが抑えられ口の中で温まると少し酸味を感じました。全体にふくよかで豊かな味わいを感じました。
次の「左大臣 純米酒」はぬる燗で試しました。純米酒らしい豊かな香りとほど良い甘さでいかにも純米酒!と感じるものでした。食事の邪魔をしない味わいなので、食中酒としても良いと思いました。


[メモ]  舞風純米吟醸 左大臣 舞
      15度以上16度未満、 精米歩合55%、 日本酒度+2
     地酒 左大臣 純米酒
      15度以上16度未満、 精米歩合65%

     大利根酒造有限会社
     群馬県沼田市白沢町高平1306-2  
0278-53-2334 http://www6.wind.ne.jp/sadaijin


| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2016年7月 | トップページ | 2016年9月 »