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黒糖焼酎・喜界島 荒濾過

Kikai21今回は奄美諸島・喜界島の黒糖焼酎を取り上げます。
喜界島は、奄美大島の東約40kmにありサンゴ礁で出来ています。島は最も標高が高い地点で211mと全体に平坦な島で、しかも年平均2mm隆起していて世界的にも珍しい「隆起サンゴ礁の島」と言われています。
またNPO法人『日本で最も美しい村連合』に登録されています。そのホームページの喜界町の写真は青い海と緑豊かな島が美しいコントラストとなっています。
でも平和そのもののこの島には、第二次世界大戦中に海軍の航空基地が拡張整備され、本土と沖縄の中継基地の役割を果たし、戦争末期には海軍の特攻として19名の若者が出撃した悲しい歴史があります。
こうした豊かな自然と歴史ある喜界町の特産品のひとつが「黒糖焼酎」です。
Kikai22「黒糖焼酎」は、黒糖と米麹を原材料とする焼酎で、奄美諸島だけで名乗ることが認められています。黒糖はサトウキビから造られますが、サトウキビ栽培の歴史は古くて1605年、奄美大島の直川智(なおかわち)が琉球に渡ろうとして台風に遭遇し中国・福建省に漂着。そこでサトウキビの苗を秘かに持ち帰ったのが栽培の始まりと言われています。その後江戸時代末期から明治にかけて自家用の焼酎造りが行われてましたが、税収拡大の手段として明治政府が共同醸造所の設立を推奨し免許制としました。しかし大正から昭和にかけて戦争が拡大するなかで原料が不足し醸造できなくなりました。そして戦後奄美諸島が日本に復帰(1953年、昭和28年)した後、奄美諸島に限って特別に米こうじを使った黒糖焼酎の醸造が認められたのです。なおこの措置は、一般に糖類を原料とする酒類は【ラム酒】に分類され税率が高くなるので、米こうじを使う条件で「黒糖焼酎」を税率の低い『乙類焼酎』として分類することで、奄美諸島の製造者を保護するために行われたのです。
Kikai23さて今回の黒糖焼酎は正式には【喜界島 荒濾過 黒糖】ですが、喜界島酒造(1916年、大正5年創業)の主力商品である「喜界島」シリーズの中で、常圧蒸留してできた原酒を1年以上貯蔵してブレンド、更に「荒ろ過」したものです。
この酒造は創業以来『常圧蒸留方式』で焼酎の蒸留を行ってきております。この方式では1回しか蒸留を行わないため原料からとれるアルコール分が少なく大量生産には向いていません。しかし原料の味わいや香りが豊かに残り個性的な焼酎ができると言われています。今回取り上げる【喜界島】は、原酒をブレンドしたものを荒濾過しているので、雑味は若干残るものの黒糖焼酎の味わいや香りがたっぷり保たれていると思われます。
さてその味わいはどうでしょうか、さっそく試してみましょう!
先ずはお湯割で試してみました。ストレートでは余り感じなかった香りが、ほんのり甘く感じました。酒造によると、『あえて濾過を控える(すなわち荒濾過)ことで、よりコクと甘みを楽しめるようになった。』とあります。確かに甘さもあってしっかりとした味わいでしたが、これは常圧蒸留と荒濾過のW効果ではないかな?と私は思いました。
いずれにしても飲みやすく、女性にも好まれる黒糖焼酎だと思いました。

[メモ] 25度、原材料: 黒糖、米麹(タイ産米)
     喜界島酒造株式会社
     鹿児島県大島郡喜界町赤連2966-12
     Tel 0997-65-0251 http://www.kurochu.jp

【余談】 「コク」のいわれは?
  お酒の味わいを表現する際に、私は『コクがある』を「味が濃醇とか、濃くて深みがある」などの意味で使ってます。正しくはどうなんでしょうか?それにどういう漢字なのか?疑問は深まります。
  広辞苑で調べてみると、コクは「酷」という字でした。残酷の酷です。何で?と思ったら、『本来中国で穀物の熟したことを表したことから、『酒などの深みのある濃い味わい』の意味で使われるようになった、とのこと。
  なるほど!でも「コク」の漢字が「酷」とは意外でした!!

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