« 芋焼酎・凛 | トップページ | 泡盛・於茂登 »

日本酒・万齢

Manrei_1今回飲んだのは、佐賀県小松酒造の特別純米酒「万齢」です。
佐賀県は米どころで日本酒や焼酎作りが盛んな地域です。九州というと焼酎のイメージが強いですが、日本酒でも特徴のあるものがでています。この「万齢」をつくっている小松酒造の創業は江戸時代にまで遡ります。ただ諸般の事情により平成2年から製造を休止していたそうです。平成7年、長男の小松大祐さんが証券マンを辞めて蔵元や国税庁の醸造研究所で修行を積んだ後、平成10年に杜氏となり日本酒と焼酎の製造を再開したとのことです。
さて日本酒には「燗をする」という飲み方があります。そしてその燗の仕方によって味わいの違いを楽しむことができます。上原浩著『純米酒を極める』(光文社新書)によると、日本酒は純米酒に限ることと燗をして飲むのが基本である、と著者の上原氏は主張してます。日本酒には、米と米麹だけでつくる「純米酒」と醸造用アルコールを添加する吟醸酒や本醸造酒がありますが、上原氏は醸造用アルコールを添加した(アル添、ともいいます)ものは日本酒ではなく「清酒」として明確に区別すべきだとしてます。確かにアル添は日本酒の生産が不足したときに便宜的に使われた手法で、現在はアル添をすると香りが引き立つことから盛んに使われています。
それから燗の効用ですが、人間の舌は体温に近い温度で最もよく旨味や甘みを感じることができるので、人肌燗、ぬる燗などで人間の体温に近づけることによりその日本酒の本来の味わいを楽しむことができる、と主張してます。
ですから上原氏によるとアル添の吟醸酒をロックや冷酒で飲むのはもってのほか、ということになります。これに対して『うまければ良いではないか』という意見もあります。
ただロックや冷酒にすると低温のため味覚が鈍くなり、結局香りだけが良い吟醸酒を「うまい酒」としてしまう危険があります。こうしたこともあり私は最初は必ず『ぬる燗』で飲んで判断するようにしてます。
・・・・という訳で、万齢をぬる燗で飲んでみました。色は少し薄く黄色味を帯びています。匂いは麹の甘酸っぱい香りがしました。とろりとした舌触り、のど越しは辛口の余韻が残りますが、燗をすることで麹の匂いが強調され過ぎたように感じました。このため冷蔵庫で冷やして飲んでみました。すると麹の匂いが弱くなり飲みやすくなりました。しかし冷酒で飲んでも純米酒らしいしっかりとした味わいで、いわゆる吟醸系の「香りがあってあっさり」というものとは一線を画す個性の強い日本酒でした。

[メモ] 15度以上16度未満、米、米麹、精米歩合55%、
     特別純米者、超辛口、製造年月19年3月
     小松酒造株式会社
     佐賀県唐津市相知町千束1480番地
     

|

« 芋焼酎・凛 | トップページ | 泡盛・於茂登 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/52712/15401885

この記事へのトラックバック一覧です: 日本酒・万齢:

« 芋焼酎・凛 | トップページ | 泡盛・於茂登 »